島根県/ト蔵 寛治
動物と人の共生の場として「ふれあい動物広場」が島根県立出雲農林高校にオ ープンし、早や1年半が経過、今や地域で人気の動物広場として好評を得ている。 同校では、学科の再編により畜産科が動物科学科に移行したのを機に精神療法 として近年注目を集めている「アニマルセラピー」等を生徒が学ぶ実習施設とし て「ふれあい動物広場」を整備し、リスザル、ウサギ、イヌ、ワラビー、ヤギ、 ミニ豚、ラマ、ペリカン、小鳥等多くの小動物が主として生徒の学習教材用に飼 育されている。 このふれあい動物広場は、日本の畜産、動物の飼育、保護への理解を深め、動 物のことを考え、ともに生きていく人材を育成することを目的にした施設でもあ る。 教科では、動物科学科、動物工学コースの2年生が動物の生理、生態学(アニ マルケア)を、3年生が動物の飼育をとおして家畜の新しい分野であるアニマル セラピー等への理解を深めるとともに、野生動物の保護等を学ぶ。 この施設は、地域にも開放され、高齢者、小学生等の来場者も多く、見学者か らも評価され、移動動物園としても対応しており、地域と一体となった施設とな っている。 このほど開催された島根県農業試験場フェアには、移動ミニ動物園として開設 され、来場した小学生、女性、高齢者に人気が高く、生徒の説明を熱心に聴きな がら動物とのふれあいを楽しんでいた。 同校の吉川靖教諭(40歳)は、「動物を介しての異年齢層との交流や、動物と 人間との交流を通して、動物のことを深く考えるようになり、人とのつながりや 環境、動物衛生について積極的に考える生徒が増え、地域とのつながりも深くな ってきた」と話している。
【女子高校生から説明を受け、 ウサギとふれあう子供たち】 |
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【ラマにふれる子供】 |