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農林水産省は、9月10日、千葉県下の酪農家で飼養されていた乳用牛1頭から BSE感染を示唆する検査結果がえられたと発表した。 農林水産省は、ただちに、対策本部を設置し、緊急措置を講じると同時に、積 極的な情報提供に努めることとしている。 本件に関する最新情報は、農林水産省ホームページhttp://www.maff.go.jpあ るいは、畜産情報ネットワークhttp://www.lin.gr.jpをご覧ください。 9月17日現在 BSE関連プレスリリース 平成13年9月分 ● 牛海綿状脳症(BSE)を疑う牛の確認について(13.9.10) ● 牛海綿状脳症(BSE)を疑う牛に関する情報(第2報)(13.9.11) ● 牛海綿状脳症(BSE)を疑う牛に関する情報(第3報)(13.9.12) ● 牛海綿状脳症(BSE)を疑う牛に関する情報(第4報)(13.9.12) ● 牛海綿状脳症(BSE)を疑う牛に関する情報(第5報) −牛海綿状脳症(BSE)に関する牛の緊急全国調査の実施について− (13.9.12) ● 牛海綿状脳症(BSE)の疑似患畜に関する情報(第6報)(13.9.13) ● 牛海綿状脳症(BSE)の疑似患畜に関する情報(第7報)(13.9.17) ● 配合飼料工場に対する独立行政法人肥飼料検査所の立入検査の実施について (13.9.11) ● 牛用配合飼料の製造工場に対する緊急立入検査の実施について(13.9.11) ● 牛用配合飼料の製造工場に対する緊急立入検査結果(第2報)(13.9.14) ● 牛用配合飼料の製造工場に対する緊急立入検査結果(第3報)(13.9.17) ● 牛海綿状脳症(BSE)に関する牛の緊急全国調査実施状況(第1報) (13.9.14) ● 牛海綿状脳症(BSE)に係る肉骨粉について(13.9.15) ● 肉骨粉に係る調査について(13.9.17) ● 第5回牛海綿状脳症に関する技術検討会及び第1回牛海綿状脳症防疫委員会 の結果概要について(13.9.11) ● 牛海綿状脳症(BSE)に関する通知の発出について(13.9.13)
13年の1〜3月の乳用牛への黒毛和種の交配状況(實ニ畜人工授精師協会調べ、 中間集計)は全国平均で、前回調査12年10〜12月に比べ0.1ポイント上昇し、30. 6%となり、前回並みとなった(北海道では14.0%から15.2%と1.2ポイントの 上昇)。同調査は8年から四半期ごとに行われているが、8年1〜3月の28.1% からおおむね増加の傾向で推移してきたが、平成10年の7〜9月の39.0%を最高 におおむね減少傾向で推移してきており、乳用牛の後継牛確保が安定してきたよ うである(図1)。 以上の背景からヌレ子(乳用種とF1)の市場取引頭数を見ると、乳用種ヌレ 子は11年度で前年比112.1%、12年度で111.5%とかなり大きく上回っている。 F1ヌレ子は、11年度で前年比108.5%、12年度で90.6%でかなり大きく下回って いる(図2)。◇図1:乳用牛への黒毛和種の交配状況◇
◇図2:乳用牛への黒毛和種の人工授精数(前年同月比)、
ヌレ子(乳用種とF1)の市場取引頭数(前年同月比)◇
総務省の「家計調査報告」により豚肉の消費動向等について見てみると(3年 度=100、全国世帯当たり)、まず世帯人員は、ほぼ一定の割合で減少を続けて いるが、食料費については、世帯人員の減少と同様の傾向で減少を続けている。 世帯当たりの消費支出合計については、9年度まではほぼ横ばいで推移し、その 後、景気の低迷等の影響で減少しているものとみられる。 豚肉の購入数量を見てみると、9年度までは、食料費と同様、世帯人員の減少 にあわせて推移したが、10、11年度は増加した(図3)。 次に、1人当たりの対前年度増減を見てみると、食料費は、9、10、11年度と 増加したが、11、12年度は前年度を下回った。牛肉は、8年度にBSE問題、腸管 出血性大腸菌O157による食中毒等の影響により、大幅に前年度を下回った。9年 度にわずかに回復したが、10年度以降は、減少傾向で推移している。これに対し て、豚肉は、8〜9度には牛肉家計消費の減少、回復をうけて、増加、減少し、 10年度以降は3年連蔵して前年を上回って推移した(図4)。◇図3:豚肉の1世帯当たりの家計消費の推移
農林水産省は8月7日、中国産家きん肉等についての輸入停止措置を一部解除 した。これによって中国産の鶏肉および七面鳥の輸入が約2ヵ月ぶりに解除され た。 農林水産省は、中国産家きん肉等が家きんペストに汚染されている可能性を否 定し得ないことから、6月8日以降に中国から船積みされる中国産家きん肉等に ついては、同国における清浄性が確認されるまでの間輸入を一時停止した。その 後、農林水産省の家畜衛生専門家による中国の調査結果や専門家の意見を踏まえ、 清浄性が確認されたことから鶏肉・七面鳥、家きん卵については今回の停止解除 となったが、その他の家きん肉および生きた家きん(初生ひな)については清浄 性の信頼度が高くないとして停止措置が継続されている。 中国からの輸入解禁が2ヵ月近く続いたことにより、鶏肉の輸入量は合計で6 月は18.8%減、7月は38.8%減となり、7月の推定期末在庫量は10万5千トン (▲17.0%)と前年同月を大幅に下回った(図5)。 この間の輸入鶏肉の卸売価格の推移を見ると中国産もも肉は、7月は1キログ ラム当たり380円(40.7%)、8月は387円(46.0%)、中国産むね肉は7月は2 94円(70.9%)、8月は300円(67.6%)、タイ産もも肉は、7月は368円(15. 0%)、8月は375円(17.2%)とひっ迫感からいずれも値を上げた(図6)。 一方、主に輸入鶏肉と同様に加工・外食等に仕向けられる国産むね肉の卸売価 格も、7月は1キログラム当たり266円(東京)(36.4%)、8月は270円(38. 5%)と値を上げた。◇図5:鶏肉の推定期末在庫量の推移◇
◇図6:輸入鶏肉(もも肉、むね肉)卸売価格の推移
(対前年同月増減比)◇
農林水産省生産局畜産部牛乳乳製品課が公表した「平成12年度国産ナチュラ ルチーズの種類別製造量について」によると、12年度の国産ナチュラルチーズ の製造量は35,016トン(▲3.6%)とやや減少した。 統計を取り始めた昭和50年度以来、毎年千トン前後増加してきたが、昨年6月 末の雪印乳業の食中毒事故の影響もあって、初めて前年度実績を下回った。 このうち全体の7割弱を占め、主にプロセスチーズ原料となる、セミハード・ ハード系のゴーダ、チェダーおよびエダムの製造量は合計で23,176トン(▲1.8 %)とわずかに減少した。 ソフト系の、ここ数年着実に増加してきたカマンベールは、4,250トン(▲7. 1%)とかなり減少。独特の風味を持つブルーは28トン(▲17.6%)と大幅に減 少した(図7)。 フレッシュ系の、クリーム、カッテージ、クワルク、モツァレラおよびマスカ ルポーネの合計は5,709トン(▲0.4%)とほぼ前年並となった。このうち近年 減少傾向にあったクリームは913トン(19.2%)、モツァレラは982トン(14.2 %)とかなり大きく増加し、一方、フレッシュ系の5割以上を占めるクワルクは 3,168トン(▲0.2%)と前年並み、カッテージは468トン(▲26.5%)、マスカ ルポーネは178トン(39.9%)と大幅に減少した。 その他は1,853トン(21.7%)と大幅に減少した。(図8)。(巻末資料参照)◇図7:国産ナチュラルチーズの種類別製造量
◇図8:国産ナチュラルチーズの種類別製造量
(フレッシュ系、その他)◇
農林水産省の「畜産物市況情報」によると、鶏卵の卸売価格が急激に回復して いる。鶏卵の卸売価格は、13年に入って、1月31日に215円/kgと今年の最高と なったが、2月5日から徐々に低下しはじめた。3月から5月にかけては、え付 け羽数の増加や産卵に適した冷涼な季節を迎えたこと等から生産量が増加し、価 格は急激に低下した。その後も、低下は続き7月31日には130円/kgまで落ち込 んだ。 卵価の長期低迷が心配されていたが、8月21日に140/kgと値を上げ、以降、 上昇している。例年、猛暑が過ぎる盆明け頃から需要が回復し、卵価は上がると 言われており、この季節的な要因の他に強制換羽等による生産者の自主的な需給 調整努力が価格の低下に歯止めをかけたといえよう(図9)。◇図9:鶏卵卸売価格の推移(東京・M)◇
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