茨城県/鹿志村 均
茨城県の南西部に位置する関東の名山筑波山は、古くから万葉集にも詠まれ 、その優美な姿は多くの人々に親しまれている。ここ茨城県県西地域は、筑波 山をどこからでも見ることができるほど平坦で、広大な農地が広がり、野菜、 米、畜産等の生産が多く、県を代表する農業地帯を形成している。 下館工房−手作り体験工房−がオープン 下館市は、県西地域の中心都市として栄え、また陶芸の分野で初の文化勲章 を受賞した板谷波山を始め多くの文化人を生んだ地として知られている。 この下館市で創業開始から40周年を迎えた日本ハム茨城工場(田中還次工場 長)が、その記念事業に地域に貢献できるものは何かを検討した結果、自分た ちが持っている技術を生かし、消費者と直接交流ができるハム・ソーセージ作 り体験施設を平成14年6月にオープンさせた。 施設は、鉄骨平屋330平方メートル、外観はドイツ風の牧歌的で落ち着いた 農家をイメージし、工房の管理運営のために株式会社ジャバスを設立した(担 当 宮田昭宣取締役工房部長)。 工房のねらいは、 @創る(体験工房)・・おいしいハム・ソーセージを自ら体験しながら作る。 A見られる・・プロの技によるハム・ソーセージの製造工程が見学できる。 B食べる(ソーセージカフェ)・・プロが作ったできたてのハム・ソーセージ を素材にしたメニューが味わえる。 C買える・・本格的なドイツ製法によって作られたここだけのハム・ソーセー ジが買える。 の4点で構成されている。 工房で使われる原料の豚肉は、地元産を第一にと市内の農家が生産した高品 質で、生産履歴がわかる豚肉を使用している。 宮田さんは、消費者の安全安心の高まりから工房への関心が非常に高く、特 に7〜8月の夏休み期間中は体験申し込みが殺到し、やむを得ず抽選をしたほど だった。 また、体験者の中には、自分好みのソーセージを作りたいと、何度も工房を 訪ねて来るリピーターも多くいるという。 宮田さんは、今後も学校週休5日制による親子体験、PTA活動、地域活動など の一環に積極的に工房を活用して、おいしいハム・ソーセージにもっと親しん で欲しいとの希望を述べた。 茨城県西地域と周辺図
【ドイツ風の落ち着いた中にも おしゃれな感じの下館工房全景】 |
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【人気のソーセージ手作り体験、 冬休みに親子でいかが。】 |