福岡県/中村 邦彦
「本物の味を消費者に届けたい」との思いから、今年3月、のむヨーグルト「伊 都 物語」は発売された。 製造者は福岡県福岡市西区周船寺の「有限会社糸島みるくぷらんと」で、糸島 地方酪農業協同組合と管内の酪農家34戸で運営する会社である。 製造工場は、平成13年度畜産経営活性化事業のうち畜産物高付加価値化施設等 の整備事業により整備された施設で、糸島地方酪農業協同組合が事業主体になり、 管理運営は「同ぷらんと」が行っている。総工費は87,000千円で、2階建て総床面 積288平方メートルの建物と、1日の処理量1,000リットル規模の製造プラントが設 置されており、糸島地方酪農業協同組合の敷地内に建設された。 ここで製造されるヨーグルトは、糸島地方酪農業協同組合管内51戸の酪農家の 中から特に厳選された高品質の新鮮な生乳を使用しており、生乳の新鮮さと乳酸 菌で丹念な発酵を行うことにより、香料や安定剤、酸味料などはいっさい加えな い「生乳100%」のヨーグルトである。しかも、善玉菌である乳酸菌(ビフィズス 菌)をより活性化させるためにオリゴ糖を加え、体内の免疫力がより高められる ように工夫されており、消費者からも「クリーミーな味」と好評を得ている。 発売当初は1日500リットルの生産だったものが、「糸島みるくぷらんと」の酪 農家による福岡市や糸島地区での戸別訪問や、試飲会などの宣伝活動を積極的に 行った結果、健康志向の高まりによるヨーグルトブームも追い風となり、現在は 1日800リットル程度の生産になっている。 販売は、福岡市と糸島地区を中心に、店舗販売を始め、宅配、5月からのインタ ーネットによる販売やギフトセットの取り扱いなど、販路の拡大に力を入れてい る。 今後も、消費者には地産地消の観点からも安全、安心な製品が提供され、酪農 家には生乳の付加価値が高まることで経営の安定が図られるという、2つのメリッ トが生かされることが期待されている。
【(有)糸島みるくぷらんとの全景】 | 【のむヨーグルト「伊都物語」】 |