★ 事業団から


2003食肉産業展への出展を終えて

企画情報部 情報第一課




はじめに

 「食肉産業展」は、食肉専門の展示会として29回目を迎え、平成15年2月12
日(水)、13日(木)、14日(金)の3日間東京ビッグサイト国際展示場(西2
ホール)で開催された。
【2月12日盛大に開催される】
 今年の「食肉産業展」の特色としては、「フェアゾーン」「セミナーゾーン」 
「トレードゾーン」の3つに分かれての展示、セミナーが開催されるとともに、 
消費者も迎えて食肉の知識を深めてもらうスペースを設けるなど、消費者を交 
えての規模・内容の充実に努めた展示会であったといえる。 

 フェアゾーンは、産直に力を入れている生産者、商品開発の成果をアピール 
したい食品メーカー等が出展し、試食会、料理講習会、試供品配布、アンケー 
ト調査など、消費者に対して直接普及啓蒙を図った。 
【消費者に国産食肉をアピール】
  セミナーゾーンでは、企業人、大学の研究者を講師に招き、IT、トレーサビ 
リティー、食肉生産技術等のセミナーが連日開催された。企業人にとって実際 
にすぐ応用でき、関心の高い部門だけに連日熱心に聞き入る姿が多く見られた。 

 トレードゾーンでは衛生関連機器、と畜場設備、施設関連機器、食肉加工機 
械、調理機械等食肉製造技術や設備機器の展示が数多く行われ、食肉関連業界 
の方々の多数の参加となった。中でも、実際の肉を使って実演した豚うで半自 
動除骨装置や超伝導金属検出装置、枝肉から部分肉を生産する段階での加工製 
造履歴等を含めた追跡可能な部分肉加工工程個体識別システム等食肉の安全・ 
安心につながる機器の展示に、関係者の関心が集まった。
【たくさんのパネルと展示品で
知識を得る消費者】
 

事業団も出展

 農畜産業振興事業団は、フェアゾーンの中に独自のブースを設け、消費者お
よび畜産関係者等の畜産物に対する一層の理解を深めるため、畜産物に関する
パネル展示、昨年、一昨年に事業団で作成したビデオの上映、事業団作成の
「畜産の情報」「パンフレット」の他、畜産関係団体作成の各種「パンフレッ
ト」「冊子」の説明、配布を行い、情報提供に努めた。

 試食コーナーも設け、1日、3回、3日間にわたって試食も行ったが、こだわ
りの国産畜産物であったこともあって、来場者からは大変好評であった。

 本産業展は、畜産物のあらゆる情報を一堂に集める専門展示会として高い評
価を得ていたが、今回は初めて消費者も交えての開催となり、1万5千人におよ
ぶ来場者数となった。このように、食肉産業に携わる関係者と消費者との交流
の場ともなったことは、主催者である財団法人日本食肉生産技術開発センター、
株式会社食肉通信社を始め関係団体のご努力の成果と感じている。
【事業団の出展の様子】

    
【冊子、パンフレットが好評】
 わが国は、国内農産物の生産量の減少に伴い、自給率が低下しており、その
改善を図るために「食生活指針」を提唱し、望ましい食生活の実践に向け日々
努力を続けている。また、食の安全に対する不安を払拭するため、食品安全基
本法を始めとする関連法案の成立が望まれているところである。

 食の安全・安心には、消費者に正しい情報を提供するとともに、食と農の大
切さへの理解を深めることが、特に必要であると考えられる。食料を生産し、
環境保全の役割を果たす農業の役割や重要性を体験する教育が各地で進められ
つつある。

 そのため、当事業団は、今後一層多くの方々への正しい畜産物の情報提供に
努めて参りたい。

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