◎地域便り


千葉県 ●千葉しあわせ牛 〜 安心・安全な産地直送の牛肉を消費者へ

千葉県/渡邊 和彦


 海匝地域は県内有数の肉牛生産地であるが、平成13年9月に日本で初めての
牛海綿状脳症(BSE)が千葉県内で発見されて以来、地域の生産者はもちろん
消費者、流通業者等を含めパニックと呼ぶほどの騒動に発展した。感染牛のと
畜場がわが管内であったことから、特に価格という面で肉牛生産者は出荷自粛
あるいは枝肉価格の暴落という形で直接的な影響があり、生きた心地がしなか
ったというのが正直なところである。

 このような状況の中、食の絆を大切にしたおいしくて安心・安全な産地直送
の牛肉を消費者へお届けすることを目的に、わが管内の肉牛生産者を中心とし
て、千葉産直ビーフ研究会が発足した。

 この千葉産直ビーフ研究会は岩渕行雄さんを会長とし、14年3月30日に設立
総会を開催し設立した。事務局は、株式会社千葉県食肉公社に置き、食肉事業
部長の鵜澤国夫さんが実務に当たられている。現在会員は生産者34名、会社9
社を数えている。

 この研究会で販売される牛肉は、「千葉しあわせ牛」と名付けられた。その
特徴としては、肉牛生産者、飼料メーカー、と畜場、食肉問屋まで巻き込み、
生産から流通・販売まで一体となって、すべて千葉県内で行うことである。そ
のため、1頭丸ごとの肉をスーパー等の販売店に卸し、売り方や値段等も指示
した上でそこで売り切る形をとっている。

 さらに、今後はホームページで消費者へ情報(生産農家、エサ、その他)を
提供することとしている。

 これまでに、県内の数件のスーパーで販売促進のイベントを実施し、現在
「しあわせ牛」のシールを貼って販売しており、売れ行きも上々のようである。

 ホームページはすでに開設されているので、詳細はHP(http://www.sanchoku
-beef.org/)を見ていただきたいが、千葉県有数の肉牛生産地で生産者自らが
立ち上げたブランドの1つとして応援いただければ幸いである。

食の絆
【白いシールが目印の
しあわせ牛のパック】

    
【イベント中、味わえば
「牛っとしあわせ」】

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