愛知県/牧原 正泰
愛知県幸田町が毎年行っている産業まつりがある。14年度はハッピネス・ ヒル・幸田の町民会館を中心にして開催され多くの人で溢れかえっていた。産 業まつりのタイトルは「見てみん祭」。テーマは「ふれあい」で、今回のおま つりのイベントの中におもしろいアイテムが活躍した。それは今日の生活にお いてかかせないアイテム、携帯電話である。携帯電話を利用してイベントに来 場者が気軽に参加できることである。最近、BSEや食肉偽装問題、添加物の大 量使用など食文化の危機についての報道がなされているが、一般消費者のみな さんは難しくてよくわからないと思っている方が多いようである。そこでおま つりに来場した人に携帯電話を利用した住民参加型イベントを行いアドレスを 公開し、ふるさとに密着した食べ物クイズを出題して子供から大人までゲーム 形式で参加させ、知らなかったことなど楽しく発見できる企画を実施した。ア クセスできるのは、NTTドコモ、au、J−PHONE、TUKaに加え、携帯電話を持っ ていない人のために、また、携帯電話を持っていてもインターネットを使って ない人のためにNTTの協力によりLモードからもアクセスできるようにした。 【携帯電話を利用したイベントの概要】 総合案内所の中でインターネットを利用したクイズは200問、アクセスする とランダムに5問ずつ携帯電話に送信され、来場者が飽きることなく何度でも クイズに参加することができる。畜産に関する問題は畜産組合の方々からいた だき、生産者の方々も参加して、楽しく食について関心を持ち、知識を深めら れるような問題を作成した。また、会場の各ブースではクイズに関連したヒン トを含め、直接見てさわって体感してもらうことで食や畜産を身近に感じても らえるようにした。携帯電話を使ったクイズ形式は答えやすくYes/No方式の2 択問題である。回答はサーバーに集められ管理室から見ることができる。今回 は、クイズ参加者には抽選でプレゼントを、当選者へはWeb上またはメールを 送り当選案内をした。本システムは役場のWebサーバーを借りて問題を置き、 そこへ来場者がアクセスするものである。あとはインターネットからリモート コントロールするだけで、幸田町役場のサーバーを使用して実施した。 ■構成図 ■クイズの流れ ■インフォメーションの流れ 結果は大反響!! 5,000人を超えるアクセスが記録され、10代から40代まで幅 広い利用があった。その中でアクセスが一番多かったのが20代の人たちであっ た。一番食生活がルーズになりやすい若い年代をターゲットにしたイベントは 狙い通りの結果となった。この試みで現在の食文化がどのような方向に進んで いるのか、現在の食事がどういうものなのかということを、また、取れたての 野菜は、お肉は、魚は、「本物の食べ物はこんなに美味しいですよ!!」と伝え たかったのである。ファーストフードやコンビニ弁当だけじゃダメってね!! この携帯電話を使ったイベントではクイズの回答のみならず、いろいろなコメ ントも返ってきた。「こんなこと知らなかった、勉強になりました。」(29歳 /女性)。「新鮮な食材を使った料理は最高!! 特産品会場で買っていきます。」 (35歳/男性)。こんなコメントも「給食をもっと美味しく食べたいです。」 (10歳/女性)。食は一生お付き合いしなければならないものであるとともに、 一番幸せなひとときでもあります。その食卓をよりいっそう楽しい時間にして いくために、ちょっした工夫や見方、考え方を変えればこんなにおいしく楽し くなることを今後とも伝えていきたいと考えている。
【三市町クイズに挑戦、アクセス は看板のアドレスから】 |
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【携帯電話がなくても専用ブース からクイズに参加できます】 |