東京都/企画情報部
平成14年12月24日、東京都は中央卸売市場食肉市場内に「お肉の情報館」 (以下情報館という。)をオープンさせた。食肉市場に併設された一般向けの 施設は全国でも珍しい。この情報館は東京食肉市場・芝浦と場の業務、役割等 について都民に正しく理解していただき、親しまれる開かれた市場としての活 性化を図ることを目的に設置された。情報館では、来場者ごとに東京都職員が 案内してくれるということである。 館内には、@芝浦と場・東京食肉市場の歩み、A生産(飼育から生産まで)、 Bと畜解体作業の流れ、C市場取引の流れ、D食肉の歴史と人権、E肉部位、 枝肉の格付け、F革ができるまで、G食肉の衛生検査の8つのコーナーを、一 般向けにパネルを使用して解説しており、かつて、と畜解体作業に使われてい た実物のハンマーやナイフ等の道具類も展示されている。 東京都中央卸売市場では、食卓にのぼるお肉がどのようにしてできあがるの かという一連の流れを理解してもらうことで、ここで働く人々への不合理な差 別意識を解消してもらうことも情報館設立の大きな目的の1つであると語る。 情報館開設については東京都が中心となって、市場を運営している東京食肉 市場株式会社を始めとした関係11団体の委員で構成するPR施設懇談会を設置し、 その中で展示内容、展示方法、レイアウトなどが決定された。 今後の展望としては、準備中のAVルームの活用をはじめ、15年にはほぼ現物 大の牛・豚の枝肉のレプリカを展示する予定。一昔前までは、時々お肉屋さん の奥に吊ってある牛や豚の枝肉を見ることができたが、今はそんな風景を見る ことはほとんどない。子供たちはお肉と言えば、パックに入っているものしか わからない。このような理由を背景に、情報館の一層の充実を図ろうとしてい る。 食肉は食品として身近にあるもの、東京食肉市場や芝浦と畜場は新鮮で安全 な食肉を安定的に供給し、都民の皆さんの食生活を豊かにするという大切な役 割を担っている。
【パネルを使用して詳しく解説】 |
|
【と畜場で使用される 道具類も展示】 |