大分県/農政部 畜産課
大分県では、肉用牛の担い手の経営管理能力を高め、「生産者」から「経営者」 への意識改革を進めるとともに、明日の畜産を担う人材を育成するため、全国各 地の肉用牛経営の成功事例や異業種の経営理念などを参考に、県下のモデルとな る大規模肉用牛経営の実現手法を学ぶ『豊後牛飼い塾』を開設している。 研修期間は、第1期が平成13年度から平成14年度の2年間(2期を予定)、 対象者は、肉用牛の飼養経験5年以上で、年齢がおおむね50歳以下の肉用牛経営 者。第1期生は23名で、研修終了後おおむね3年後に繁殖牛80頭、肥育牛300 頭以上規模を目指し、実践計画を立てて2年間にわたる研修に取り組んだ。 研修内容としては、まず集合研修として、入塾式後2年間で延べ6回の経営管 理等に精通した講師陣による先進肉用牛経営の事例研究報告、多頭経営に対応し た飼養管理技術および異業種に見る経営理念等の研修と、延べ2回の国内先進地 視察研修を行い、現地肉用牛経営者との意見交換等も実施した。また、在宅研修 では、関係機関指導のもと、経営分析や経営管理技術を習得し、卒塾式において 経営実践計画の発表を行った。 卒塾後は、「効率化」と「収益性」を重視した大規模経営の実現はもとより、 県下畜産振興のリーダーとしての活躍を期待している。
1 事業実施主体 県 2 塾 生 数 1期 20名 ×2期 計40名 (第1期生23名) 3 受 講 料 1年間 20,000円 4 塾 生 要 件 年齢がおおむね50歳以下で、肉用牛の飼養経験が5年以上、肉用牛の飼養頭 数が、繁殖牛はおおむね30頭以上または肥育牛はおおむね100頭以上で、将来経 営規模の拡大を志向する者(男女は問わない)。 5 研修の内容 研修内容は次のとおりとする。 @ 入塾式(1年目) 式典、学長講話、肉用牛振興対策 A 研修会〔延べ6回(年3回)〕 経営・技術・流通等に精通した講師による全国各地の先進肉用牛経営の 事例研究や経営の改善、多頭経営に対応した高度な飼育管理技術、異業種に見る 経営理念などの講座研修 B 先進地調査・交流研修〔延べ2回(年1回)〕 国内先進地事例調査研修、地域の肉用牛経営者との交流 C 卒塾式(2年目) 式典、経営実践計画発表
【国内先進地視察研修】 |
初年度
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2年度
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(集合研修) ・1期生入塾式および第1回研修会(6月) ・第2回研修会(9月) ・先進地調査研究(11月) ・第3回研修会(2月) (在宅研修) ・自己経営の現状分析 ・規模拡大阻害要因等の課題整理と解決方策 の検討 |
(集合研修) ・第4回研修会(5月) ・先進地調査研究(7月) ・第5回研修会(11月) ・第6回研修会および卒塾式(2月) (在宅研修) ・大規模低コスト経営実践計画の樹立 |