東京都/企画情報部
3月21日から3日間、東京都渋谷区のNHK放送センターや代々木公園通りで 食料をテーマとした消費者参加型の全国イベント「ふるさとの食・にっぽんの食」 が開催された。NHK、JA全中、全漁連、地方実行委員会などが参加して全国実 行委員会を設立し、開催された。酪農関係としては地域交流牧場全国連絡会(注) (事務局:中央酪農会議)に所属する全国の酪農家90牧場が全国研修を兼ねて 参加した。会場には「ふるさと体験広場」や「もてなしゾーン」、「どーもくん 市場」等が開設され、消費者にふるさとの食を体験して、食べて、買ってのコー ナーが設けられ3日間で10万人の来客とNHKテレビの全国放映が行われるな ど大盛況であった。 入り口のウエルカムゾーンでは子牛のほか、羊や山羊が展示され、時間になる と酪農家が子牛の行進を行うなど大わらわだった。また、酪農体験では搾乳体験、 子牛へのほ乳体験、バター作り体験コーナーが設けられ来場者に大人気であった。 搾乳体験は先着の小学生以上の50名が行ったが、乳房の暖かさには皆が驚いて いた。勿論、搾乳前後の手指の消毒や衛生管理の徹底に細心の注意が払われてい たのも好評であった。 「ワラ山で遊ぼう」広場では乾草が敷き詰められ、子供達が遊び回り、ラッピ ングサイレージに絵を描く子供でにぎわっていた。酪農教室も開催され、飼料や 酪農器具が展示され、酪農家自らが講師として活躍した。会場の一隅には会員牧 場の自慢のソフトクリーム、アイスクリーム、牛乳が販売されていたが、すぐに 売り切れとなっていた。 特に大人や子供に人気があったのは、大きな搾乳牛であった。鼻に触れたり、 お腹を撫でたり、ピンク色の柔らかな乳房に触れたりしながら、地域牧場交流会 から支援に駆けつけた酪農家と会話を楽しんでいた。 付き添いで説明役の那須野ヶ原ファームインの室井正嘉さんや自由学園農場の 真野啓之さんに聞くと、来場者から多い質問は“この乳牛は何歳?”“何を、ど の位食べるの?”“毎日、何キロ牛乳は出るの?”などの基本的な疑問が多かっ たそうだ。室井さんや真野さんは乳牛や酪農について、基本的な事柄を丁寧に教 えていたが、熱心な消費者は、酪農家の生活実態や市販の牛乳についての質問が 多く、酪農の現況や牛乳と加工乳の違いなどを説明していた。 (注)地域交流牧場全国連絡会はそれぞれの地域で日常的に牧場見学や酪農体験 を提供することで消費者との交流を進めている酪農家の全国組織である。
【消費者と酪農家は 牛を介して交流】 |
|
【来場者10万人の イベント 「ふるさとの食・ にっぽんの食」】 |