◎地域便り


北海道 ●第2回持続的農業技術セミナーが札幌で開催 

−土と水から、「農」の安全と安心を考える−

北海道/企画情報部


 北海道開発局主催、食農わくわくネットワーク北海道共催による第2回持続
的農業技術セミナーが北海道総合体育センターで平成14年12月7日に開催され
た。 

 この持続的農業技術セミナーは、北海道開発局が昨年より実施している農業
技術セミナーである。国民の求める安全・安心できる食糧確保と暮らしを守る
ためには「土」と「水」の働きを最大限活かした、環境への付加が少ない持続
的農業の取り組みが重要であり、そのためには農薬等を出来るだけ使わない
「代替え資材」や「代替え技術」の開発、普及が課題である。「土」の活力を
活かす技術として、自然材料である「炭素」と地域に存在する「水」の機能の
改善技術が注目されている。 

 基調講演では帯広畜産大学の中野益男教授が「農業環境と物資循環」と題し
て講演を行った。自然環境の調和を制御する微生物の役割、土壌微生物の有効
利用例として畜産公害の防止、畜舎環境の改善、有機質肥料の高速化、家畜の
体質改善、乳質・肉質の改善についての説明が行われた。また、土壌微生物を
無視した土なし栽培は本物志向に逆行しているとのこと。一方、循環型システ
ムでは残留性有機汚染物質の蓄積や濃縮の危険性もあり、有機質の土壌還元に
は危険な物質が残留していないか確認するシステムが必要とも述べた。 

 事例報告としては、新得町の共働学舎新得農場の宮島望代表が「環境を配慮
した地方農業開発」ーインカの農法に学んだ微生物コントロールシステムーと
題して報告を行った。同農場はブラウンスイス種の牛乳を原料としてチーズを
生産しており、そのチーズはナチュラルチーズコンテストで日本一に輝いてい
る。

 このように、同農場は、高度な乳製品製造技術を保持しており、宮島代表は、
この高品質チーズの技術的裏付けについて、「ブラウンスイス種の健康的な飼
養と有用微生物の利用や「埋炭」の使用による有機循環システムにある」と説
明した。

 また十勝清水町のスプリングファームの佐々木代表は農地への「埋炭」や
「電子エネルギー水」等による電子農法および無農薬・有機栽培による蔬菜、
園芸での事例を紹介した。氏によれば、通常の野菜等に比較して、明らかに生
産物の品質向上や加工品の保存期間の延長が認められ、連作障害もなく注文が
殺到しているとのことであった。終了後は講師陣をパネリストとしてシンポジ
ュムが開催され「土」・「水」・「炭」に関する質問が飛び交った。
【会場には耕種・畜産農家消費
者団体など多数が参加】

    
【パネルディスカッション】

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