岡山県/農林水産部畜産課
岡山県では、全農岡山県本部、岡山県食肉事業協同組合連合会などの協力を 得て、平成14年10月1日から県産和牛についてトレーサビリティシステムの運 用を開始している。 一昨年9月のBSEの発生や、続発した食肉偽装表示問題により、食肉に対する 消費者の信頼は失墜した。この信頼回復対策として、「農場から食卓」まで牛 肉の生産情報を提供することで、消費者から生産者の顔の見える関係を構築し、 牛肉に対する安心感の確保と地産地消の推進をねらいとしている。 県内に10のモデル店舗を設け、消費者が牛肉を購入する際、店頭のパネルに 掲示してある10桁の個体識別番号を、店頭設置のパソコンに入力すれば、生産 情報が確認できるシステム。(県ホームページ<おかやま和牛ランド> URL:http://www.meat.pref.okayama.jp/) 本システムの特徴としては、個体情報に加え、農場情報として生産者の顔写 真や農場写真の画像、さらにはエサ情報や流通経路情報が閲覧可能で、消費者 の求める安心・安全情報の要求に応える内容となっている。また、将来の個体 識別番号表示店舗の拡大や、利便性の向上をねらって携帯電話からのアクセス も可能としている(URLの最後にi/が必要)。消費者からのアクセス件数は月 に1,000件程度を数え、「安心して牛肉が購入できる」と好評を得ている。 現在、国会では通称「牛肉トレーサビリティ法案」が審議されており、本法 が施行されれば、全ての店舗での個体識別番号の表示が義務化される。今の本 県システムは、県営食肉市場等に出荷される県産和牛に限定したものである。 法の施行を控え、今後、独立行政法人家畜改良センターの協力を得て、乳用種 や交雑種にも対応し、すべての県産牛肉についての情報が提供できるシステム に改良していきたい。 このシステムの拡充により、県産牛肉に対する安心安全性が高まり、消費拡 大がさらに高まることを期待する。
【店頭に設置したパソコン】 |
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【県ホームページ 〈おかやま和牛ランド〉】 |