★ 農林水産省から


インターブルによる乳用種雄牛の国際評価
への参加について

生産局 畜産部 畜産振興課
佐々木 勝憲


 インターブルが行う乳用種雄牛の国際評価に参加し、いよいよ平成15年8月
11日にわが国で初めて独立行政法人 家畜改良センターより国際評価成績が公
表されました。ここでは、インターブル評価への参加に至るまでの経緯、イン
ターブル評価に参加して変更される事項等について解説します。
 

インターブルとは

 インターブル(Interbull)は、ICAR(International Committee for A
nimal Recording :家畜の能力検定に関する国際委員会)の常設小委員会と
してスウェーデンに本部を構え、@牛の遺伝的能力評価の促進と標準化、A牛
の遺伝的能力評価に関する国際的な情報交換、B牛の遺伝的能力評価に関する
研究活動、CMACE(Multiple-trait Across Country Evaluation:多国間評価
法)法による国際能力評価を行っている非政府、非営利組織である。


 一般には上記の活動のうち・に掲げた種雄牛の国際能力評価を行う組織とし
て知られている。


 インターブルが設立され国際能力評価を行うようになったのは、1970年代
以降に凍結精液等遺伝資源の国際間流通が盛んとなったことに端を発しており、
つまり、自国内で種雄牛を作出している場合、国内産よりも遺伝的に劣るもの
まで海外からの導入は必要なく、その導入の是非を判断するために、海外の種
雄牛が自国でどの程度の働きをするのか、自国の改良に貢献する海外種雄牛は
どの種雄牛なのかを知る必要が生じてきたことによる。

(1)インターブルの沿革
1983年:ICRPMA(ICAR)、EAAP、IDFにより設立
1988年:ICRPMA(ICAR)の常設小委員会として規定
1991年:スウェーデン(Swedish University of Agricultural Sciences 内)
        に本部を設置
        
※ICRPMA :International Committee for Recording the Productivity of 
           Milk Animal 
          (乳用動物の能力検定に関する国際委員会、現在はICARに改編)
 EAAP   :European Association for Animal Production
          (欧州畜産研究会)
 IDF    :International Dairy Federation
          (国際酪農連盟)

(2)インターブルによる国際評価への参加国数の推移(各年8月時点)


インターブル参加に至る経過

 インターブルが国際評価を開始した当初からわが国にも参加への勧誘があっ
たが、当時としては、わが国がインターブルに参加する必要性は低いと考えら
れたこと、国内の改良体制と関係者のコンセンサスが不十分であったことなど
から、インターブル評価への参加は見送られてきた。


 しかし、将来的にはインターブル評価に参加することは避けられないとの認
識に立って、当面は、検定娘牛の増頭を中心とする国内改良体制の強化に努め
るとともに、各国の評価技術者等と互角に渡り合える技術者の養成を行う等、
一定の準備を進めてきた。


 その後、国際評価に対する理解が進み、インターブル評価への参加準備が整
ってきたことに加え、輸入精液が加速度的に増加してきたこと等を背景に、
2001(平成13)年9月に「乳用牛改良体制検討会」を設置し、インターブル評
価への参加についての検討を開始した。


 乳用牛改良体制検討会での議論の結果、わが国の乳用牛の改良のためにこそ
インターブル評価に参加する必要があるとの結論を得た。この結論を受け、
2002(平成14)年の乳用種雄牛後代検定事業における中央推進会議において、
インターブル評価への参加について関係者の合意がなされた。


 インターブル評価に具体的に参加するためには、インターブル事務局が実施
するテストラン(インターブル評価に新たな国が参加する場合などに受ける事
前のチェック)を予め行っておく必要がある。そのため、昨年9月にわが国の
国内評価値をインターブル事務局に送付しテストランを実施したところ、国際
評価値に影響を及ぼす可能性があるいくつかの事項が明らかになった。


 インターブル事務局は、「これらの結果をもって2003年2月からの参加を妨
げるものではない」との立場であったが、国内の利用者の混乱を最小限にする
ことや、より正確な国内評価および国際評価を得ることができること等を勘案
するとともに、後代検定技術検討会における意見を総合的に判断した結果、再
度2003年3月のテストランに参加し、国際評価参加時期については2003年8月を
目途とすることにした。


 昨年9月のテストランの結果明らかになった事項についての対応、すなわち、
「遺伝グループ」を細分化し乳たんぱく質のない娘牛データを不採用としたテ
ストラン用評価値を計算し、本年3月に改めてインターブル事務局に送付しテ
ストランを再度実施したところ、関係者から特段の指摘もなく、本年8月から
の定期国際評価に参加出来ることが確実となった。言い換えると、わが国の遺
伝的能力評価が国際的に認知されたといえる。


遺伝的能力評価に係る本年8月からの変更事項

(1)評価・公表時期
 インターブルが行う国際評価の実施時期に合わせて国内の評価を2月、5月、
8月および11月の年4回実施・公表することとし、インターブル事務局の指定
する国際評価公表日と同日付けで国内向け評価成績を公表する。2003年のス
ケジュールは下記のとおり。

 なお、2004年以降の予定について具体的日程が明らかになっていないが、
従来どおりであれば2月、5月、8月および11月の第2月曜日が公表日になると
考えられる。

(2)公表対象とする種雄牛および評価値
@国内種雄牛(国内で血統登録されているもの)
 後代検定参加種雄牛について国内評価値を公式評価値として公表。
A海外種雄牛(国内で血統登録されていないもの)
 公表基準を満たした海外種雄牛すべて(ただし、凍結精液の輸入実績のある
種雄牛にあっては、海外で評価値が判明した後に凍結精液が輸入された種雄牛
に限る)について国際評価値を参考評価値として公表。


 基本的には従来と同様の考え方だが、海外種雄牛についてはこれまで日本国
内の娘牛データを基に評価された結果を参考情報として公表してきたので、結
果的には一世代古い種雄牛しか公表対象とならなかったが、8月以降は海外の
娘牛に日本国内の娘牛を加えたデータを基に評価された国際評価値を参考情報
として公表するので、海外でも現役で利用されている種雄牛の評価値を公表す
ることが可能となった。

(3)公表基準
 国内種雄牛は、後代検定を行った結果、10牛群15頭以上の娘牛がいるものに
ついて公表する。従来は、5牛群15頭以上の娘牛がいるものについて公表する
こととされていたが、インターブルが行う国際評価の際のデータ採用条件が10
牛群以上の娘牛がいることとされているため、合わせることとしたものである。


 一方、海外種雄牛の国際評価値には信頼度の低いものも多数存在すること、
国内の後代検定参加種雄牛は娘牛をランダム配置する等信頼性の確保に努めて
いることを勘案し、海外種雄牛については泌乳形質の信頼度が75%以上で、か
つ、体型形質の信頼度が60%以上の国際評価値を公表することとした。

(4)公表媒体
 乳用種雄牛評価成績(以下「赤本」という)は評価・公表に併せて年4回発
行し、従来どおり全牛群検定農家、全牛群検定組合、都道府県畜産主務課、そ
の他関係機関に配布する。ただし、経費の節減のため掲載する情報は必要最低
限のものに限定することとした。


 また、赤本に掲載する情報は独立行政法人家畜改良センターのホームページ
上にも掲載することとし、その他、公表対象となった全種雄牛の評価値につい
ては、データ量が膨大であることおよびパソコン等で種雄牛評価値を用いた分
析を行う際に便利なこと等からCD(コンパクトディスク)にテキストデータと
して保存したものを実費で配布することとした。


遺伝的能力評価方法の変更等

(1)牛群内分散の補正
 飼養管理形態等の違いにより農家(牛群)毎に分散が異なる。つまり、農家
毎の飼養管理形態等の違いによって雌牛の能力の差の出方が異なっていると考
えられるため、その部分を補正することでより正確な評価が可能となる。この
ことを牛群内分散の補正と称し泌乳形質、体型形質について実施する。

(2)分娩時月齢効果をモデル式内で補正
 泌乳形質の評価で一律の係数をかけて前補正していた分娩時月齢の効果をモ
デル式内で補正する。なお、体型については従来から月齢効果をモデル式内で
補正している。

(3)血縁構築の際に近交係数を考慮
 血縁関係をより正確に評価に反映させるために、評価の際に近交係数を考慮
することとする。なお、これはあくまでも血縁関係を正確にするためのもので
、近交退化を補正するものではない。

(4)多回搾乳記録の補正
 飼養管理グループ効果がより精緻に補正(牛群内分散の補正)されることか
ら、多回搾乳の効果を一律前補正するのをやめて飼養管理グループ効果の一部
として整理し、牛群毎の違いを反映したものにする。

(5)乳成分率の計算法変更
 乳成分率は乳成分量の評価値を基に間接的に計算しているため、その際の基
準の取り方によって見かけ上の数値が大きく変化する。こうした変化が誤った
印象を与えないよう、乳成分率の評価値計算に利用するベースの値を変更する。

(6)遺伝的パラメータの変更
 評価モデルの変更に伴い、信頼幅の計算に利用する誤差分散と体型の遺伝率
を最新のものに置き換える。

(7)SBV計算法の変更
 供用されていない種雄牛も含めた全種雄牛を基準にして標準化しているSBV
(標準化育種価)を、遺伝ベース年生まれの雌牛を基準にした計算にし、改良
が進んだ現存する雌牛に交配してどのような子ができるかをイメージしやすく
する。

(8)昨年9月のインターブルテストランを受けた変更事項
@乳たん白記録がそろわない、古い記録の削除
 乳たん白記録がない1985年以前の分娩記録の評価への利用を止め、乳量/
乳脂量と乳たん白で、採用されるデータの質をそろえる。
A遺伝グループの区分変更
 性別・生年・供用国で区分していた遺伝グループの区分のうち、生年と供用
国の区分をインターブルによる方法に合わせる。これにより、66区分であった
遺伝グループが細分化されることになる(3月テストランの場合336区分)。

(9)新たに体細胞スコアの遺伝的能力評価を開始
 体細胞数の遺伝的能力評価を開始する。体細胞の記録が持つ特性を考慮し、
評価には1ミリリットル当たりの個数で表された体細胞数をスコアに変換して
評価する。


NTP計算式の変更

 従来のNTPの計算に含まれていた「後乳房の幅」がインターブルでは評価さ
れないため、国際評価値を利用した海外種雄牛のNTPを計算することができな
い。このため、「後乳房の幅」をNTP計算式に含まず、また、かねてより要望
の強かったたんぱく重視緩和を反映すべく最新のデータを使い新たなNTP計算
式を開発した。以下に新NTP計算式と期待される年当たり改良量を示す。



国際評価成績の利用に当たって

(1)輸入精液の適切な利用
 日本と海外は飼養環境等が異なっており、つまり日本と海外との遺伝相関が
全く同一ではないため、それぞれの国で行われた遺伝的能力評価成績を日本の
評価成績と単純に比較することはできなかった。インターブル評価に参加する
ことによって、国家間で異なる遺伝相関等を考慮し海外で検定された種雄牛の
評価値が日本の評価のスケールに合わせた国際評価成績という形で提供される
ようになる。従来、アメリカの「SIRE SUMMARIES」やカナダの「WHO'S WHO」
などを参考に輸入精液を購入してきた酪農家や関係者は数多いと思われるが、
今後は海外の種雄牛について輸入元によってバラバラであった評価値を日本の
評価のスケールに統一した国際評価値が公表されるので、これを判断の材料に
していただきたいと考えている。このことによって、より適切な輸入精液の選
択が可能となる。


 昨年度のホルスタイン種精液輸入本数は54万本を超えており、20億円を超え
る資金が海外に流出している。しかも、54万本の中には所有国の国内ランキン
グが相当下位のものや、その国では利用が終わったような種雄牛がかなりの量
含まれていた。日本国内で後代検定を行い国内で必要な検定済種雄牛を十分確
保しているのにもかかわらず、である。輸入精液を全く利用するなという話で
はなく、改良の効果やコストを考えて本来あるべき姿に戻らなければならない
ということ。つまり、ある程度のコスト負担が可能な農家が種畜生産などにお
いて、その必要がある雌牛に世界中から求めた遺伝子を利用するのは当然とし
ても、国内で準備できているような種雄牛、あるいはそれより遺伝的に劣るよ
うな種雄牛まで利用する必要は毛頭ない。国際化時代の乳用牛改良の原点は、
あくまでも国内種雄牛を軸に利用し輸入精液は国内種雄牛に無いものを補うと
いう考え方に徹することである。過去の実績が示すとおり、必要とする遺伝的
な改良量はこれで十分に確保できる。しかも、低コストで。そういう意味で国
際化時代においてはなおのこと、わが国も主要酪農国と同様に、後代検定候補
種雄牛等種畜生産の際に輸入精液を限定的に利用し、その成果物たる検定済種
雄牛によって国内の改良を進めるという、ごくごく普通の考え方で乳用牛改良
に取り組むことが大切となる。


 いずれにせよ、海外産であれば良い、海外産は情報が豊富で信頼出来るとい
った舶来指向から脱却し、海外種雄牛の国際評価成績と国内種雄牛の国内評価
成績を上手に比較し、自らの牛群の改良のために真に必要な種雄牛を選択する
ことが必要である。

(2)優良な国産検定済種雄牛の作出
 先般、カナダでBSE(牛海綿状脳症)が発生し生体や受精卵の輸入が止めら
れた。また、平成13年1月から現在に至るまで、やはりBSEの発生を根拠にEU諸
国からの生体や精液、受精卵の輸入が止められている。万が一アメリカでBSE
が発生した場合を想定すると、海外に類を見ない程のホルスタイン遺伝資源の
輸入大国である日本で、国内の改良に大きな影響を及ぼすことは必至である。


 国内で必要となる検定済種雄牛を十分確保してはいるが、それらは大半が輸
入された種雄牛である。後代検定に係る候補種雄牛の概ね7〜8割が輸入された
種雄牛であり、残りの2〜3割は国産種雄牛と称しているものの父牛は輸入精液
由来のものが多く純国産種雄牛とは言い難い状況にある。ちなみに、海外では
いずれの国においても、供用されている種雄牛のうち自国にいる両親から作出
された、いわゆる純国産の種雄牛が8〜9割を占めている。


 海外依存の慣行から脱却するためには、国内遺伝子に比重を置いた種雄牛作
りを行いつつ、国際評価成績を参考に海外からの遺伝資源を補完的に利用する
ことが必要である。

(3)優良雌牛のより正確な選定
 インターブルでは、参加各国それぞれの評価方法に合わせた国際評価成績を
計算している。つまり、種雄牛個体毎に25通り(泌乳形質に係るインターブル
参加国数)の評価値があることになるが、これらを利用して海外の評価値を日
本の評価値に換算することができる簡便な一次回帰式が公表されることになる。


 この一次回帰式を利用すると、海外雌牛の海外評価値を日本のスケールで見
た場合の値を計算することができる。つまり、海外から受精卵を導入する際の
供卵牛等雌牛の能力についても日本における位置付けを簡便法ではあるが明ら
かにすることができ、より正確な選定が可能となる。


リーフレット

 本稿が掲載される頃には、酪農家を始めとした関係者等にインターブルを簡
単に説明したリーフレットが既に配布されている予定であるが、この誌面を借
りてご紹介したい。
プレスリリース
平成 15 年 8月 11 日
家畜改良センター改良部
日本のホルスタイン種雄牛の経済能力が
世界水準であることが判明
 乳用牛の遺伝的能力向上のため、独立行政法人家畜改良センター(以下 「NLBC」という。)が平成4年から発表している乳用種雄牛評価結果のうち海外種 雄牛の評価結果が、本日よりインターブル(p.3の1)による国際評価結果となりま した。これにより、わが国と世界の最新の種雄牛を、日本のものさしで比較することが可能になりました。

本評価値の詳細については、NLBCのホームページ(http://www.nlbc.go.jp/) の「乳用牛能力評価情報」に掲載しておりますので、ご参照下さい。また、後日、 NLBCが牛群検定組合、都道府県指導機関等に送付します「乳用牛評価報告」においても、より詳細な説明を掲載しますので、ご利用下さい。  

今回の評価結果の一部を分析した結果、

1.日本のホルスタイン種雄牛の能力が、平均的には世界のトップレベルである こと(p.2の1)

2.ヘンドリカ バート チャレンジャー号(北海道産)が乳量で世界第5位と健闘 していること(p.2の2)

3.泌乳形質および総合指数のわが国のランキングにおいて、日本のホルスタイ ン種雄牛は上位100頭の1/3〜1/4を占めること(p.2の3)

から、わが国のホルスタイン種雄牛の経済能力が世界水準であることが判明いたしました。
 なお今後、最新の乳用種雄牛評価結果は3カ月ごとに、NLBCより発表いたします。

連絡先
 独立行政法人家畜改良センター情報
  分析課
 担当:安宅
 電話:0248-25-4904



Q&A
なぜ、海外の評価成績と日本の評価成績を単純に比較することができないの?
それぞれの国によって評価方法や飼養環境等が異なっているためです。つまり、それぞれの国は自国に適した評価方法を採用し、評価値を示す際の基準の取り方や単位なども異なっていることによるものです。
 このため、各国の評価成績を単純に比較することはできませんし、数値そのものの大きさで優劣を判断することはできないのです。
インターブル評価(国際種雄牛評価成績)はどうすれば見ることができるの? 
乳用種雄牛評価成績(赤本)に、国内種雄牛の評価成績と併せて海外種雄牛のインターブル評価(国際種雄牛評価成績)によるNTP上位牛等を掲載予定ですのでご覧下さい。
 また、家畜改良センターホームページ(http://www.nlbc.go.jp/)でも同様の情報を掲載します。なお、本年8月以降は3カ月毎(年4回のペース)に評価・公表することとしています。
インターブル評価(国際種雄牛評価成績)をどのように利用すればよいの?
国内種雄牛評価成績と比較することが可能となるので、交配種雄牛を選択する際に利用できます。
 自国の改良に役立つ遺伝子を世界的な視野で選択し、次世代の種畜生産に利用しようとして始まったのがインターブル評価(国際種雄牛評価成績)ですが、酪農家の皆さんが牛群の改良を進めるために、海外種雄牛を利用する必要がある場合の参考として国際評価成績を利用することができます。
日本の種雄牛のレベルは世界でどれくらいなの?  
日本は、これまでの間、検定農家や関係機関の努力によって計画的・組織的に後代検定を行い改良を進めてきましたので、国内種雄牛の能力レベルは海外と比べて勝るとも劣らないと考えています。従って、インターブル評価(国際種雄牛評価成績)においても日本の種雄牛の中から上位にランキングされる牛がいると期待されます。
 また、今後は国内遺伝子に軸足を置きつつ国際評価を上手く活用した国産種雄牛作りを推進することとしており、国際レベルで通用する種雄牛をさらに作出することが可能と考えています。
インターブル評価参加後の日本の後代検定はどうなるの?
近年の国際化の進展に伴って、海外情報にいたずらに左右されることなく効率的な改良を進めるためには、後代検定の一層の充実と選抜された検定済種雄牛の有効活用を図ることが酪農主要国の取り組みの常道となっています。
 特にインターブルによる国際評価成績を得るためには、国内で実施した種雄牛評価成績が計算上の基礎となりますので、より正確な国際評価成績を得るために、後代検定の重要性はさらに増してきました。
インターブル評価への参加によって日本の評価方法は変わるの?
8月からインターブル評価に参加することに併せて、農家の飼養管理の違いをより正確に補正することができるようにする等これまでの評価方法を若干変更します。
 これは、正確な国際評価を実施するためには、各国の評価手法等を共通のものとするという理想に向けてインターブルが示したガイドラインに、参加各国が出来る範囲で合わせていくこととしているからです。
評価方法の変更により、ランキングは変わるの?
 これまでにも評価方法についてその都度見直しを行い、必要に応じて変更してきており、変更内容によっては評価値やランキングの変動を伴ったところです。
 今回の評価方法の変更についてもこれまでの経験と同様に評価値やランキングが変動するものと予測されます。
 なお、変更点の詳細については、乳用種雄牛評価成績(赤本)や家畜改良センターホームページ(http://www.nlbc.go.jp/)をご覧下さい。

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