瀬棚町の概要
瀬棚町は北海道南西部の日本海側、奥尻島の向側に位置し、総面積12,570ヘクタールうち山林76%、水田1%、畑10%という自然豊かな中山間地域である。海に沿うように位置しており、農業とならび漁業も生産高約8億円と主要な産業となっている。総人口は約2,800人で、ここ数年横ばいで推移している。当町は、日本初の女医荻野吟子の開業地であり、町民の健康と安全をテーマに医療や福祉に力を入れた町づくりを進めている。また、環境に配慮した持続的発展を目指した自然エネルギーの開発にも取り組んでおり、平成15年には、日本初の洋上風車が2基建設されている。
有機農業の推進
瀬棚町では中山間地域の特性を生かしながら、平成10年のアイガモ試験田委託事業を皮切りに、平成13年には有機部会が農協の生産部会の一つとして設立され、積極的に有機農業を推進している。一方で農業の担い手不足が懸念される状況になっているため、平成16年より特区制度を活用し、町が賃借した農地を株式会社に貸し付け、地元生産者と協力した有機農業による酪農・畑作複合経営をモデル的に実施することにより、新たな担い手として町全体の有機農業の活性化を期待している。
特区により参入した(株)ワタミファームの社長は、10年前から瀬棚産のホタテなどの食材を通して、瀬棚町の有機業や水産業に大きくかかわっている。ワタミファームは地元の酪農家らを雇用して、約60ヘクタールで有機牛乳や有機農産物の生産を行い、ワタミ(株)や地元へ販売している。
【特区申請の経緯】
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※ ワタミファームの関連会社ワタミ(株)はファミリーレストランや居酒屋などの事業を首都圏を中心に約370店舗で展開。社長は都内高等学校の理事も務め、修学旅行の農漁業体験を瀬棚町で実施するなど、農業を含めて様々な面での経済効果や交流人口の増加につながっている。 |
【瀬棚町の農業産出額】
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(単位:億円、%) |
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*2000年世界農林業センサス
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【現在までの瀬棚町の有機農業の取組】
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酪農では有機牛乳生産基準が定められた
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自然エネルギー開発にもとりくむ(日本初の洋上風車)
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