酪農学園大学食品流通学科(北海道江別市)は、コンビニエンスストア道内最大手の(株)セイコーマート(本社:札幌市、道内外1,012店舗)と組み、18年5月中旬から6月末までの間、全国の高校生を対象に「牛乳類を使った創作菓子のアイディア」を募集した。これは、牛乳、バター、チーズ、生クリーム、ヨーグルト、スキムミルクなどの牛乳・乳製品を使ったオリジナルのケーキ、クッキーなどの菓子作品を募集したものである。
このコンテストは、牛乳・乳製品の消費が特に落ち込んでいる若年層を対象とすることで消費拡大への弾みをつけ、市場の活性化を狙うために、日本で唯一、校名に「酪農」を冠し、酪農専門教育を担う学部内にある社会科学の学科(商学系)として、当校食品流通学科が今回初めて企画したコンテストである。
本校は、5月末には大学案内とともに全国3,000校の高等学校などに応募要領を発送し、セイコーマートも22日から1週間、道内外の全店舗にポスターを掲示して応募を呼び掛けた。6月末の締め切りには道内はもとより、宮城県から鹿児島県に至る40校から296人の生徒による応募があり、307件の多彩なレシピが集まった。
厳選の結果、学長賞に輝いた三重県立相可高校3年の中村晴香さんの「じゃがいモンブラン」は、3層になっていて、クリームチーズのムースの上にバレイショと生クリームを合わせたクリームとアーモンドで飾り付けた。酪農大国の北海道らしく、見た目が白くて綺麗な作品である。酪農学部長賞に選ばれた、岐阜県立飛騨高山高校3年の小林摩利子さんの「クリームチーズババロア〜ベリーソースがけ」は、ババロアにクリームチーズや生クリーム、牛乳を加え、酸味とコクを出すなどの工夫をしたものである。同じく学部長賞の北海道恵庭北高校2年の福田大一郎くんの「Mouカップ」は、ヨーグルト味のマフィンの中に、手作りのカッテージチーズやミルクジャムが隠れた楽しく元気のでる作品である。その他の入賞4作品も牛乳類のほかに野菜などを意識して使うなどアイディア豊かで、どれもレベルの高い作品であった。
8月5日のオープンキャンパスに学長賞・学部長賞の3名を招待し、表彰式を実施した。このうち数品目は、セイコーマットが10月中旬から全店舗で実施する牛乳フェア(4週間)期間中に「高校生らしい面白いアイディア作品」として商品化が決定している。なお、この高校生のお菓子レシピ募集のコンテストは来年度も継続実施する。
学長賞を受賞した「じゃがいモンブラン」 |
左から福田くん、中村さん、小林さんと大谷学長 |
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