需給動向 海外

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2008年第1四半期のバター生産・消費は好調、輸出は半減


◇絵でみる需給動向◇


バター生産は好調、輸出は半減

 ドイツ市場価格センター(ZMP)によれば、2008年第1四半期のEU27カ国のバター生産量は前年同期比6.3%増の50万2千トンとかなりの程度増加している。

 一方、欧州統計局(EUROSTAT)による2008年第1四半期のバター(HS0405のもの)の輸入量は、前年同期比42.7%減の1万5千トン、また、輸出量についても、同54.9%減の3万2千トンとそれぞれ半減している。

 なお、バターの民間在庫量は3月末段階で前年同期比79.3%増の4万3千トンに増加している。以上の結果から、2008年第1四半期の域内におけるバターの推定出回り量は、前年同期比9.4%増の44万2千トンとかなりの程度増加しており、域内のバター需要が好調なことがうかがえる。

バター需給の比較


輸出環境は大きく悪化

 バターの輸出量が半減している理由としては、

 ・域内消費が好調なこと

 ・前年夏から秋にかけて高騰した域内価格はその後落ち着いたものの、本年第1四半期の価格水準は、依然前年より約1割程度高い水準で推移していること

 ・前年同期は100キログラム当たり84〜97ユーロ(1万4千円〜1万6千円:1ユーロ=169.6円)の輸出補助金が適用されていたが、現在はゼロとなっていること

が挙げられる。

 この結果、輸出単価が前年同期比で83.5%高と大きく上昇した。さらに、本年1〜3月の対米ドルの為替相場を見ると1ユーロ=約1.5米ドルと前年同期の1ユーロ=約1.3米ドルに比べ1割以上ユーロが強くなっており、これらの要因が、EU産バターの輸出減少に影響しているものと考えられる。


バター輸出の比較

バターの域内価格の推移


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