需給動向 国内 |
国産枝肉卸売価格が急落 |
農林水産省「食肉流通統計」ほかによると、平成20年9月の枝肉卸売価格(東京・省令)は、前月より52円安のキロ当たり517円(前年同月比1.5%安)となった。10月の速報値では9月よりさらに102円安のキロ当たり415円(同12.8%安)となり、価格は急落した。このことは、と畜頭数は例年、秋以降回復してくる傾向に加えて、9月は135万頭と前年同月をかなり上回る8.9%増加したことが要因の一つと考えられる。食肉鶏卵課「肉豚生産出荷予測」によると、10月は150万頭(同2%増)と前月より15万頭増加すると予測している。当機構の推定期末在庫によると、9月の在庫は18万5千トンで、内訳は国産品が22千トンと前年同月を大幅に上回る39.0%増、輸入品が162千トン(前年同月並み)となっている(図3)。 図3 豚枝肉卸売価格と在庫品の推移 一方、生産費における飼料費はおよそ6割を占める。配合飼料価格高騰の影響を直接受ける養豚農家にとっては、価格下落は経営を圧迫することとなるため、養豚農家によっては生産費の上昇を嫌って出荷を前倒しする場合もあり得る。配合飼料価格については、為替も円高で推移していることから、今後配合飼料価格は値下がりするのではないかとの期待もある。年末にかけての需要期の相場が注目される。 |
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