需給動向 国内

◆飼 料◆

19年度飼料用穀物の輸入平均価格は、大幅に上昇


◇絵でみる需給動向◇


 財務省「貿易統計」によると、平成20年3月のトウモロコシの輸入量は、前年同月をかなりの程度下回る968,881トン(前年同月比6.2%減)となり、19年度の輸入量は12,254,405トン(前年度比2.0%減)となった。輸入価格(CIF)を見ると、価格が上昇し始めた18年度以降、初めて3万円台を超え、前年同月を大幅に上回るトン当たり31,127円(前年同月比20.1%高)となった。この結果、トウモロコシの19年度の平均輸入価格は、昨年度をトン当たり約8,500円上回る同27,814円(前年度比20.1%増)となった。このほか、配合飼料の主な原料となる穀物の19年度の輸入平均価格は軒並み大幅に上昇しており、こうりゃんが同28,078円(同42.0%高)、大麦が37,831円(同64.1%高)、大豆油かすが42,198円(同33.6%高)となった(図9)。輸入量は、それぞれ905,421トン(同20.1%減)、1,139,154トン(同0.6%減)、1,757,102トン(同10.0%増)となっている。

図9 主な配合飼料原料の輸入数量と輸入単価の推移

 輸入量が大幅に減少したソルガム(こうりゃん)について見ると、米国産の輸入量が428,160トン(同56.7%減)となり、前年度の4割強の水準にとどまった。一方で、アルゼンチン産が293,328トン(同195.6増)、中国産が172,917トン(同822.6%増)と大幅に輸入量を伸長させたものの、米国産の減少分を補うには至らなかった(図10)。米国農務省(USDA)によると、米国におけるソルガムの輸出量は、EUの非遺伝子組変え穀物に対する需要が米国のソルガム需要を押し上げていることなどを背景に、19/20年度の累計(9月〜1月)が前年同期を462%上回る水準になっているものの、日本向けは52.5%減となっている。

図10 こうりゃん 輸入相手先の内訳


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