需給動向 国内 |
配合飼料供給価格は穀物価格の高騰を受けて約4,500円の値上げ |
財務省「貿易統計」によると、平成20年2月の飼料用トウモロコシの輸入量は845,546トン(前年同月比9.7%減)となり、19年度累計は前年同期をやや下回る10,683,715トン(前年同期比4.8%減)となった。輸入CIF価格は、2月のシカゴ定期が高値で推移する大豆、小麦に引きずられ上昇基調で推移したことから、トン当たり28,791円(前年同月比13.7%高)となった(図5)。また、大豆油かすは133,574トン(同7.1%減)が輸入され、輸入価格は同48,200円(40.7%高)と大幅に値上がりした。大豆油かすの値上がりは、19年中おおむねトン当たり3万円台で推移したインド産が同47,186円(同55.4%高)となり、輸入量も全体の約45%を占めたことが影響したものとみられる。
図5 トウモロコシ シカゴ定期と飼料用輸入価格 配合飼料の原料となる穀物価格の高騰が続いていることを背景に、配合飼料工場渡価格(全畜種加重平均、税抜き)も上昇が続いている。農林水産省「流通飼料価格等実態調査」によると、1月の配合飼料工場渡価格は、トン当たり55,332円(同16.2%)となっており、28カ月連続で前年同月を上回っている。この間、同14,829円値上がりしたこととなる。 また、全農は3月19日、20年第1四半期(4〜6月)の配合飼料供給価格をトン当たり4,500円値上げすることを公表した。値上げの要因として、全農は、(1)米国における今春の作付は、前年において1944年以来作付面積が最高水準となったトウモロコシから、歴史的高値で推移する大豆、小麦へシフトすると見通されることから、トウモロコシの相場は堅調に推移すると見込まれる、(2)世界的な大豆需要の増加から需給は長期的にひっ迫する見通しにあり、シカゴ定期は堅調に推移すると見込まれる−などを挙げている。 |
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