需給動向 海外 |
2008年上半期のブロイラー輸出は過去最高を記録 |
好調な海外需要によりひなふ化羽数は前年同期比6.0%増ブラジルブロイラー用ひな生産者協会(APINCO)によると、2008年1〜6月のひなふ化羽数は、鶏肉の海外での需要が好調であったため、2007年からの増加傾向が続き前年同期比6.0%増の26億5,100万羽となった。また、生産量(骨付きベース)も、同7.1%増の532万7千トンとなった。このうち、国内市場には前年同期比3.3ポイント減の67.5%(359万4千トン)が向けられた。
ひなふ化羽数の推移
ベネズエラ、香港向けの輸出が拡大ブラジル開発商工省貿易局(SECEX)によると、鶏肉輸出は2006年に特に欧州での鳥インフルエンザの発生による鶏肉需要の減退から、98年以来8年ぶりに減少に転じたものの、2007年から需要が好転し、2008年に入ってもその傾向が持続している。2008年上半期(1〜6月)の鶏肉輸出量(骨付きベース)は、ベネズエラや香港向けなどが増加したことから、前年同期比13.5%増の164万6千トンと過去最高を記録した。これを形態別に見るとパーツが全体の60.6%、丸どりが39.4%の割合となった。 輸出先別数量では、昨年首位であった丸どり主体のサウジアラビアに代わってパーツ主体の香港が最大となり、同22.9%増の20万7千トンとなった。次いで、日本(同23.8%増の19万1千トン)、サウジアラビア(同0.2%増の17万2千トン)などと続いている。特に、四番目の輸出先となったベネズエラ向けの輸出の伸びは目覚しく、同96.7%増の14万4千トンとなった。 また、輸出額もこのような輸出増加を反映して、前年同期比43.7%増の27億9,400万ドル(3,073億4,000万円:1ドル=110円)と大幅に増加した。平均輸出価格は、同28.5%高の1トン当たり1,690ドル(18万5,900円)となった。 更なる輸出増加を目指し、インド向け輸出を開始業界関係者は、2008年下半期においても海外の好調な需要が継続することから輸出は増加すると予測している。しかしその一方で、最近の飼料の主原料であるトウモロコシ価格の上昇などによる生産コストの上昇やドル安により、生産者の収益性が圧迫されつつある。このため、更なる輸出増加を目指してブラジル政府は、8月からインドへの鶏肉輸出を開始することを発表した。業界関係者によれば、インド向け輸出量は年間30万トンになると予測している。
国別輸出量の推移
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