需給動向 国内

◆鶏 肉◆

輸入量は4万トンを突破


◇絵でみる需給動向◇


 財務省「貿易統計」によると、平成20年7月の鶏肉の輸入量(冷蔵・冷凍)は合計で44,567トン(前年同月比40.1%増)と4万トンを超え、平成18年1月以来、30カ月ぶりに大幅な輸入量の増加となった。特にブラジルからの輸入量は41,010トン(同39.6%増)、米国2,954トン(同45.4%増)となった。米国からの輸入量が鳥インフルエンザの発生があったものの堅調に増加したため、今年度の総輸入量の累計(4−7月)は138,848トン(同15.5%増)となっている。POS情報によるレジ通過数千人当たりの輸入鶏肉購買数量を見ると、7月は1.4キログラム(同319.0%増)となっており、4−8月の平均は1.6キログラム(前年同期比226.0%増)と前年同期を大幅に上回っている(巻末資料参照)。食肉全体の小売価格が上昇している中、比較的安価な輸入鶏肉の需要が高まるとともに、量販店などを中心として、輸入鶏肉の販売に重点を置いたものと思われる。

 当機構が公表している7月の推定出回り量では141,452トンのうち輸入品は33,896トン(同11.2%増)、国産品は107,556トン(同3.5%減)と輸入品の市場での流通が活発になっていることから、高値で維持している国産品の代替となるか今後の輸入動向が注目される。

図6 ブロイラーの国別輸入量の推移


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