需給動向 国内

◆豚 肉◆

養豚経営の収益性、わずかに低下


◇絵でみる需給動向◇


 農林水産省は平成20年12月19日、平成19年度の肥育豚生産費を公表した。これによると、肥育豚1頭当たりの全算入生産費(資本利子・地代全額算入生産費)は34,021円と、前年度比8.0%増加した。また、生体100キログラム当たりの全算入生産費も、1頭当たり生産費同様、前年度を上回り、30,310円(同8.2%増)となった。このように全算入生産費が増加した理由は、生産費の66%を占める配合飼料価格の高騰により飼料費が22,274円(同14.2%増)に増加したことなどによる。

 また、1頭当たりの粗収益は、枝肉卸売価格が前年度を上回る水準で推移したことから、34,886円(同7.1%増)と前年度より増加した(図1)。

図1 肥育豚1頭当たり生産費との粗収益

 しかしながら、肥育豚1頭当たりの所得は4,813円(同1.0%減)と、枝肉卸売価格の上昇分が飼料費高騰を一部補ったものの、完全には吸収しきれない結果となり、養豚経営の収益性は2年連続で低下した。


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