需給動向 国内 |
トウモロコシと大豆油かすの輸入価格、前年同月をかなり大きく下回る
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配合飼料の成分構成の約5割を占めるトウモロコシの輸入価格(CIF)がピーク時に比べてかなり値下がりしている。 財務省「貿易統計」によると、平成21年1月のトウモロコシの輸入価格は前年同月比11.2%安の25,831円と2年5カ月ぶりに前年同月をかなり大きく下回った。これは、トウモロコシのシカゴ定期相場の下落が大きいとみられる。また、米国ガルフ〜日本間の海上運賃の下落、為替の円高展開も輸入価格の低下に影響したものとみられる。しかし、平成20年(1月〜12月)の平均輸入価格は前年比23.6%高の34,377円と大幅に上昇した。 トウモロコシの輸入価格は、20年9月をピークに値下がりしているが依然高水準で推移しており、穀物需要の緩和から今後も値下がりが期待される。 また、大豆油かすの1月の輸入価格は前年同月比20.2%安の37,408円と2年1カ月ぶりに大幅に下回った。 この値下がりはトウモロコシ同様、シカゴ定期相場、為替の円高展開、海上運賃の下落などの影響によるものと考えられる。しかし、大豆油かすの平成20年の平均輸入価格もトウモロコシ同様、前年比28.2%高の54,081円と前年を大幅に上回った(図7)。 大豆油かすの輸入価格は20年10月をピークに値下がりしているが、トウモロコシ同様依然高水準で推移しており、今後の値下がりが期待される。 飼料原料価格の値下がりは、飼料高騰に苦しんできた畜産農家にとっては久々の朗報になりそうである。
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