スイス、EUが相互に家畜・畜産物に関する制度を同等と認定欧州委員会は2009年1月10日付官報において、専門家により組織されたスイス−EU合同委員会において家畜・畜産物に関する双方の制度が同等であると認定されたことに伴い、2009年1月1日より、スイス、EU国境における動物検疫措置を撤廃した旨発表した。スイスは、周囲をフランス、ドイツ、オーストリアおよびイタリアというEU加盟国に囲まれており、今般の措置により、スイス−EU加盟国間の家畜・畜産物貿易の円滑化が見込まれる。 家畜衛生のほか、飼料の監視やアニマル・ウェルフェアも認定の対象に今般の相互の認定は、家畜衛生に関する制度のみならず、飼料に関する家畜衛生当局の公的な監視、アニマル・ウェルフェアについても対象となっており、EU加盟国と同様に家畜・畜産物の生産から加工・流通に至るまでの一連の制度の同等性が要求されたことがうかがえる。 家畜衛生分野での連携の強化も欧州委員会関係者によれば、今回の措置を契機に、EU域内の動物衛生関連会合にスイスをオブザーバー参加させることにより家畜衛生分野でのスイス−EU間の連携を強化する模様である。近年、ヨーロッパでは異なる血清型のブルータングが同時並行的に流行するなど、国境を越えて感染が広がる家畜疾病が問題となっており、この連携の強化は危機管理の一環として注目される。 (ヨーロッパにおけるブルータングの発生状況[欧州委員会HP]) |
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