需給動向 海外

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2009年第1四半期のブロイラー生産量はかなり減少


◇絵でみる需給動向◇


生産量は6千万羽台で推移

 タイ農業協同組合省(MOAC)によると、2009年3月のブロイラー生産量は、前年同月比12.5%減の約6千6百万羽となった。ブロイラー生産量は、2008年1月以降おおむね7千5百万羽台を維持し、同年8月を除き前年を上回って推移していた。しかしながら、同年12月以降減少に転じ、2009年第1四半期(2009年1月〜3月)は前年同期比12.0%減の約1億9千8百万羽となった。また、3月のひなふ化羽数は、前年同月比12.5%減の約6千9百万羽となった。2008年1月以降、ひなふ化羽数は、おおむね7千8百万羽で推移していたが、ブロイラー生産量と同様、同年12月以降減少に転じている。

 MOAC畜産局畜産研究事務所によれば、ブロイラーの生産量が急激に減少した要因は、EU向け輸出量の減少の影響があるとのことである。EU向け輸出量は、2008年前半は増加傾向で推移したが、中盤以降、世界的不況の影響を受けて減少した。

 2009年3月の卸売価格(生体)は前年同月比22.4%安のキログラム当たり31.0バーツ(約90円:1バーツ=2.9円)となった。卸売価格(生体)は、2007年3月以降前年を上回って推移していたが、輸出市場の不調を受け、2008年10月には前年同月比で10.7%下回り、その後やや持ち直したものの前年同月を下回って推移している。2009年の第1四半期(1月〜3月)の平均卸売価格(生体)も前年同期比10.3%安のキログラム当たり33.6バーツ(約97円)となった。

鶏肉調製品の輸出量は減少

 3月の鶏肉調製品の輸出量は、前年同月比2.0%減の約2万7千トンとなった。主な輸出先別で見ると、日本は同9.9%増の約1万2千トン、英国は同1.4%減の約8千トン、オランダは同36.3%減の約2千トンとなり、EU向けがかなり減少している。一方、日本向けについては、2007年10月以降、1万トンを超える水準で安定的に推移している。また、輸出価格については、同16.9%高のトン当たり142,764バーツ(約414,016円)となった。

 第1四半期の輸出量は、約8万トンとなり、前年同期を5.1%下回った。国別では、日本が同11.2%増の約3万7千トン、英国が前年同の約2万4千トン、オランダが同54.7%減の約5千トンとなった。鶏肉調製品の輸出先は、日本とEUで9割(日本向けは46.4%、EU向けは46.9%)を占め、このうちEU向けでは、英国とオランダの上位2カ国で8割を占めている。日本とEU向け以外では、シンガポール向けが同6.6%減の約2千2百トン、韓国向けが同19.7%減の約1千5百トン、香港向けが同32.3%減の約6百トンとなっている。また、シンガポール以外の東南アジア諸国向けでは、ベトナムが552トン、ミャンマーが90トン、フィリピンが4トンとなっている。2007年に輸出が再開されたアラブ首長国連邦には、1月〜2月にかけて16トンが輸出されたが、3月は輸出実績がない。


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