チェダー生産量は引き続き減少、一方、フレッシュなどは増加
デイリーオーストラリア(DA)によると、2007/08年度(2007年7月〜2008年6月)のチーズ生産量は、生乳生産量の減少を反映して35万889トン(暫定値)で前年度比1.3%の減少となった。タイプ別で見ると、チェダー(チェダーおよびチェダータイプ)が17万1,241トン(同4.4%減)と最も多く、フレッシュ(クリームチーズ、カッテージなど)、セミ・ハード(モッツァレラ、ゴーダなど)の順となっている。前年度と比較すると、チェダー、セミ・ハード、ハード・グレーティング(パルメザンなど)が減少したが、フレッシュやモールド(カマンベールなど)といったタイプのチーズは増加した。
豪州産チーズの主力であるチェダー生産量は、国内消費向け、輸出向けとも減少傾向が続いており、チーズ生産量全体に占めるチェダーの割合は、2002/03年度の56.2%から2007/08年度には47.7%に低下している。
タイプ別チーズ生産量
チーズ輸出量が減少する中、日本向けは前年度を上回る
2007/08年度のチーズ輸出量は20万2,648トン(暫定値)で、前年度比4.6%減となった。地域別では、アジア向けが13万9871トンと最も多く全体の69.0%を占め、次に中東、欧州が続いている。国別では、日本向けが最大で9万6,906トンと輸出量全体の半数近い47.8%を占めている。豪州全体の輸出量が減少する中で、日本向けは同1.1%増と前年度を上回ったことから、シェアが前年度より2.6ポイント上昇した。
一方、チーズ輸入量は6万9,700トンで、このうち約7割はニュージーランドからの輸入となっている。
チーズ輸出量
チーズの国内消費量は、小売価格高を反映して減少
豪州国内の国内販売量は約18万トンである。このうち約60%がスーパー・マーケットで販売されている。2007/08年度のスーパーマーケットにおけるチーズ販売量は、12万4,868トンで前年度比1.8%減となった。これは、スーパー・マーケットにおける小売価格が1キログラム当たり12.95豪ドル(842円:1豪ドル=65円)と、前年度より10.9%上昇したことが主な要因となっている。タイプ別では、販売量の約7割を占めるチェダーが8万5,607トンで同2.5%減と前年を下回る一方、チェダー以外は3万9,261トン(同0.4%減)と前年並みとなった。
スーパーマーケットにおけるチーズ販売量
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