需給動向 国内

◆飼 料◆

20年度の配合飼料生産量は微増、価格は今後の動向に注目


◇絵でみる需給動向◇


 農林水産省が平成21年5月20日に公表した「流通飼料価格等実態調査」によると、21年3月の配合飼料生産量は2カ月連続して前年同月を下回る2,024,600トン(前年同月比2.0%減)となったが、20年度通年では、4年連続して前年度を上回る24,141,471トン(前年度比0.4%増)となった。

 また、21年3月の配合飼料の工場渡価格(全畜種加重平均)は前月をわずかに上回るトン当たり55,416円(前月比0.1%高)となった(図6)。

 配合飼料の成分構成の約5割を占めるトウモロコシの国際価格(シカゴ定期相場)は、バイオエタノール向け需要の増加やサブプライムローン問題で投機資金が穀物市場に流入したことなどにより高騰し、一時は主要産地の天候不順などもあり大幅に上昇したが、20年の秋以降、バイオエタノール需要の減少や世界的な金融危機で投機資金がより安全な資産に流れたことなどを受け、ブッシェル当たり300米セント後半から400米セント前後で推移していた。

 しかし、21年5月の同相場は同436米セント(前月比10.1%高)となっており、今後の主要産地の状況やバイオエタノール需要などの影響によっては再び上昇基調に入ることも予想されていることから、飼料関係者の間では、同相場の結果次第では、第2四半期以降の配合飼料価格が再び上昇することを危惧している(図7)

図6 配合飼料生産量と工場渡価格

図7 トウモロコシ、大豆ミールのシカゴ定期相場

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