財務省「貿易統計」によると、平成21年3月の牛肉輸入量は、生鮮・冷蔵が前年同月をわずかに上回る17,596トン(前年同月比1.9%増)、冷凍が前年同月を大幅に下回る17,609トン(同24.1%減)となり、合わせて35,205トン(同13.0%減)となった。この結果、20年度の牛肉輸入量は、生鮮・冷蔵が204,826トン(前年度比2.2%減)、冷凍が264,219トン(同4.4%増)となり、合計で前年度を1.4%上回る469,045トンとなった。
20年度の部位別の輸入量を見ると、国産品と同じく景気後退を反映し、低価格のばら、うで等が増加した反面、ロインが減少した。生鮮・冷蔵は、ばらで前年度をかなりの程度上回る51,695トン(同6.9%増)であるが、ロインはかなりの程度下回る29,008トン(同9.7%減)となった。冷凍では、ロインが前年同月を大幅に下回る7,690トン(同18.9%減)であるが、肩・うで・ももにおいてはかなり大きく上回る35,360トン(同11.3%増)となった。
また、国別の輸入量を見ると、米国産は20カ月齢以下という条件の中、量販店での販売定着により56,407トン(54.3%増)と大幅に増加したのに対し、豪州産はハンバーグ等の加工用部位は増加したものの、生鮮・冷蔵はフィードロット頭数の減少などから減少し、365,710トン(前年度比3.8%減)と前年度をやや下回った。(図1)
国別の総輸入量に占めるシェアは、豪州産が前年度から5.6ポイント減の82.1%、米国産が5.3ポイント増の7.9%となった。
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