需給動向 国内 |
平成20年度(4〜12月)の鶏肉輸入動向 |
財務省「貿易統計」によると、平成20年12月の鶏肉輸入量は、前月より4千トン減少したものの、7カ月連続で前年同月を上回る3万2千トン(前年同月比1.9%増)となった。 輸入品の増加により推定期末在庫量(当機構調べ)は、17万5千トン(同50.0%増)と前年同月を大幅に上回った。在庫量の内訳は、輸入品は14万1千トン(同48.4%増)、国産品は3万4千トン(同56.6%増)と輸入品のみならず、国産品についても輸入増加の影響から前年を上回る水準となった。 また、推定出回り量は、輸入品は3万2千トン(同8.4%減)、国産品は13万6千トン(同3.2%増)となった。一年で最も需要がある時期にもかかわらず、輸入品が前年を下回る結果になったことは、輸入価格の値上がりによる卸売価格の上昇に加え、国産鶏肉の需要喚起や消費者の根強い国産志向が現れた結果であるといえる。 一方、平成20年度(4−12月)累計では、鶏肉輸入量は、前年同期を23.4%上回る34万トン、輸入品の推定出回り量は29万2千トンと前年同期比7.6%増と、いずれも前年を上回った。不況により、より安価な鶏肉への需要、特に輸入鶏肉への需要が高まりを見せたが、輸入量の急増が在庫を積み増しする結果となった。輸入量の9割以上を占めるブラジルの対日輸出量は9月以降減少してきているが、適正な輸入品在庫量と言われている9〜10万トン台まで減少するのは7月頃になるのではないかとも言われており、需要に見合った輸入量となるにはしばらく時間がかかるものとみられる。
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