需給動向 国内 |
平成20年度(4〜12月)の豚肉の需給動向 |
平成20年度(4〜12月)の豚肉生産量(農林水産省「食肉流通統計」)を見てみると、夏場の猛暑などにより一時的には落ち込んだものの、65万6千トン(前年度同期比0.3%増)と前年並みになった。また輸入量(財務省「貿易統計」)を見てみると、63万2千トン(同11.0%増)とかなり大きく上回った。特に、テーブルミートとして国産品と競合する輸入チルドが20万9千トン(同16.2%増)と大幅に増加した。また、最も輸入量の多い米国産は、14万8千トン(同20.5%増)と大幅に輸入量を伸ばしてきている(図2)。景気低迷による節約志向や内食化傾向の他、上半期に国産枝肉が高かったことも影響していると考えられる。 推定出回り量については、国産品が春以降、前年同月を下回って推移し、4〜12月では64万1千トン(同2.6%減)となっているが、需要増を背景に輸入品がそれを補う形となり、全体では127万6千トン(同2.1%増)と前年をわずかに上回って推移した。 また、推定期末在庫のうち、国産品の19年度末在庫量(12千トン)はかなり消化された状態であったことから、18年度末(17千トン)の7割弱程度の水準であったが、20年12月末の国産品の在庫量(27千トン)は前年同月比で96.9%増と大幅に上回っている。 消費全体が冷え込む中、内食化傾向を追い風に、豚肉の出回り量は昨年度を上回る水準を維持していることから、今後は国産品の需要がより一層高まることを期待したい。
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