全国農業協同組合連合会(全農)は平成21年9月18日、10〜12月期の配合飼料供給価格について、前期(7〜9月)に対し、全国全畜種総平均トン当たり約1,400円値下げすると発表した。
今年に入っての配合飼料供給価格は、1〜3月期で約12,200円、4〜6月期で約4,200円と2期連続して値下げされた。しかし、7〜9月期で約2,800円値上げとなり、配合飼料価格が上昇したが、今回の値下げでその半分程度を下げることになる。
また、商系各社、専門農協も配合飼料価格を値下げすると発表しており、値下げ幅は前期比で約1,300〜1,470円となっている。
全農によると、値下げの要因および最近の飼料情勢として、(1)トウモロコシのシカゴ定期は、4月以降米国産地の作付け遅れ懸念により上昇に転じ6月には一時450セント/ブッシェルを超える水準まで上昇したが、その後米国産地の天候が生育に好ましい状況となり単収の増加が見込まれること、作付面積も増加したことから下落し、9月は300セント/ブッシェル前後の水準となっている。今後は、エタノール原料需要やアジア向け輸出需要が依然として堅調なため、相場は底固く推移するものと見込まれる、(2)海上運賃は、4月以降中国の粗鋼生産の回復による鉄鋼原料輸送の増加や南米からの穀物輸出が活発になったことから上昇を続けてきたが、8月に入って南米からの穀物輸出の減少により下げ局面となり、現在は55ドル/トン台の水準となっている。今後は、中国の鉄鋼原料輸送需要が引き続き旺盛であることと、北米からの穀物輸送が活発になってくることから、堅調に推移するものと見込まれる、(3)外国為替は、米国経済の回復の遅れから4月以降ドル安円高基調で推移しており、直近は中国株式市場の下落から円高が進み、9月は91円前後となっている。今後も一進一退の相場展開が続くものと見込まれる−などを挙げている(図6、7)。
図6 トウモロコシ、大豆ミールのシカゴ定期相場
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図7 海上運賃の推移(ガルフ〜日本)
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