配合飼料の成分構成の約5割を占めるトウモロコシの輸入価格(CIF)は、平成20年9月のピーク時以降、低下傾向で推移している。
財務省「貿易統計」によると、平成21年6月のトウモロコシの輸入価格は、前年同月を大幅に下回るトン当たり20,290円(42.2%安)となり、6カ月連続して前年同月を下回った。これは、トウモロコシの国際価格(シカゴ定期相場)が、米国の主産地における天候改善により生産量の増加が見込まれたことや、世界的な不況による穀物需要の減退懸念、金融危機による商品市場からの投機資金の流出などを受け下落が続いているためと考えられる。また、米国ガルフ〜日本間の海上運賃の下落、為替の円高展開も輸入価格の低下に影響したものとみられる。
一方、大豆油かすの6月の輸入価格は、前年同月をかなり大きく下回る同44,386円(18.5%安)となり、トウモロコシ同様、6カ月連続の前年割れとなった。
この値下がりもトウモロコシと同じく、国際価格(シカゴ定期相場)、為替の円高展開、海上運賃の下落などの影響によるものと考えられる。しかし、大豆油かすの場合、生産地である南米の天候不良や中国が原料大豆を大量に買い付けている影響などにより、輸入価格は20年2月以降前月を上回って推移しており、今後の動向が注目されている(図6)
図6 トウモロコシと大豆油かすの輸入価格
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