航空輸送により鮮度を維持しつつ、出荷から2日後には店頭へ 株式会社沖縄県物産公社は、県内の合資会社瀬底養鶏場(沖縄県南城市)で生産された鶏卵を、平成12年4月からシンガポール向けに輸出している。
「生食」でも安心して食べられる卵として、地元産との差別化を図る こうして鮮度が維持された鶏卵は、店頭販売価格がパック当たり8.9シンガポールドル(約596円:1シンガポールドル=67円)と地元産の約5〜6倍の高値で販売されている。同国では、鶏卵は調理(加熱処理)後に食べるのが一般的であるが、加熱処理を行わない「生食」用でも安心して食べることが出来る卵として、衛生面の安全を求める同国在住の日本人や現地富裕層の間で人気を博しており、地元産との差別化が図られている。 定期的なフェアなどを行い、販売ルートを確保、さらなる販路拡大へ 株式会社沖縄県物産公社では、販売ルートを維持・確保するため、同国において毎年10月頃に「沖縄フェア」などの物産展を開催している。このような取り組みを通じて、鶏卵だけでなくゴーヤなど生鮮野菜の輸出も成功させており、新たな取引先の開拓や沖縄県産品のPRを継続して行っている。 海外での販売は、生産意欲の向上に繋がる 合資会社瀬底養鶏場は飼養羽数8万羽、1日当たり鶏卵生産量3.4トンを誇る県内でも有数の養鶏場である。同社の輸出に占める割合は生産量全体の0.5%程度でしかなく、また、輸出向け鶏卵の利益率は、諸経費を差し引くと決して高いわけではない。
協力:株式会社沖縄県物産公社 |
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