需給動向 国内 |
国産供給量は不透明、輸入増を注視 |
農林水産省「食肉流通統計」の全国の豚と畜頭数は、8月が128万9千頭(前年同)、9月が136万1千頭(前年同月比4%減)、10月(速報値)が137万5千頭と前年同月比11%減と、夏以降、月を追うごとに減少幅が大きくなっている。 また、農林水産省「肉豚生産出荷予測(宮崎県を除く)」によると、秋以降の出荷頭数は過去5年平均との比較では、10月は140万頭(過去5年平均で9月時点予測4%増→10月時点予測1%増)、11月は136万頭(同2%増→同2%増)、12月は142万頭(同2%増→0%)、1月は127万頭(同2%増→同0%)と前月から下方修正されている。 今年は記録的な猛暑の影響に伴う増体不良から、出荷が大幅に遅れ、秋以降の出荷頭数は増加すると言われていた。しかし、農水省が公表した肉豚生産出荷予測においては、宮崎県が除かれているとはいえ、過去5年平均と比較し大幅に増加していないことから、不透明感が増している。 財務省「貿易統計」によると9月の輸入量は、7カ月ぶりで5万トン台まで減少したが、フローズンを中心に増加しており、依然として前年度を上回る水準となっている。 一方、豚肉卸売価格については、関東を中心に一時的に10月下旬以降380円台まで低迷したが、11月8日現在、安定基準価格の400円台を超えた水準で推移している(図2)。 在庫量は輸入量の増減に大きく影響を受けることから、国内生産量に加え、輸入の動向にも注意を払う必要がある。
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