農林水産省「鶏ひなふ化羽数」によると、ブロイラー用に出荷されたひな羽数は、21年10月は64百万羽(前年同月比0.7%減)と、4カ月連続で前年同月を下回って推移し、4〜10月期では397百万羽(同1.7%減)とブロイラー生産は抑制されていることが明らかとなった。
これを受けて鶏肉生産量も、6カ月連続で前年を下回り、10月は11万6千トン(前年同月比5.2%減)となった。
また、財務省「貿易統計」によると、10月の鶏肉輸入量は2万7千トンと、前年同月と比べて45.6%減少した。輸入量がほぼ半減した要因として、在庫の増嵩により国内相場の低迷が続いていることなどが挙げられる。
推定出回り量を見ると、10月は15万1千トンと前年水準には達していないながら、年末需要を控え、8カ月ぶりに15万トン台となった。
これに伴い、推定期末在庫量は13万1千トン(同23.4%減)となり、輸入品については9万7千トン(同27.7%減)と昨年度に過去最高水準だった在庫量からかなり減少する結果となった(図4)。
今後は、年末・年始需要に向けて、在庫減少が価格にどう反映されるかが注目される。
図4 輸入量及び在庫量の推移
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