需給動向 国内

◆鶏 卵◆

価格差補てん金、11月も6円交付


◇絵でみる需給動向◇


 全農「畜産販売部情報」によると、21年11月の鶏卵卸売価格(速報値)(東京・M)はキログラム当たり188円と、前月に比べ4円値上がりした。12月10日現在の鶏卵卸売価格(速報値)(東京・M)は210円と、年末需要により価格は上昇してきてはいる。

 また、11月の標準取引価格は183.69円となり、鶏卵価格安定基金((社)全国鶏卵価格安定基金及び(社)全日本卵価安定基金に置かれる基金をいう。以下同じ)の価格差補てん金は6円交付された(図6)。

 9月の卸売価格がやや回復して以来、価格差補てん金は徐々に縮小傾向にはあるが、今年度は、9月を除いて毎月発動されており、また、例年であれば年始は、供給過剰となり卸売価格は下落する傾向にあることから、鶏卵価格安定基金の財源について心配する声が上がっている。

 こうした中、JA全農たまごは11月16日、各取引先に向けて「再生産可能な相場水準を取り戻すために、さらなる生産羽数の抑制への取り組みを強く求める」とのメッセージを発表した。

 配合飼料価格が一時の高値から脱却したものの、依然として高水準で推移する中にあって、農林水産省も、安定した経営が可能な相場を実現するため、需要に見合った計画的な生産調整の取り組みが重要としており、大規模生産者を中心に増羽意欲があることから、関係者の適切な取り組みが望まれる。

図6 鶏卵卸売価格(東京・M)の推移

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