配合飼料の成分構成の約5割を占めるトウモロコシの国際価格(シカゴ定期相場)は3カ月連続して前月を上回り、11月には前年同月比15%高のブッシェル当たり403米セントと、5カ月ぶりに400米セント台となった。
トウモロコシのシカゴ定期相場は、平成20年秋以降、同年上半期の高騰から一転し、バイオエタノール需要の減少や世界的な金融危機で投機資金がより安全な資産に流れたことなどを受け下落、同300米セント後半から400米セント前後で推移していたが、約1年ぶりに前年水準を上回ることとなった。
これは、米国の各生産地域の気候が安定し、豊作となったものの、収穫期の長雨の影響から収穫が遅れたことや、市況を下げたくないファンド筋が断続的に買いを入れていることが原因と考えられている(図7)。
また、飼料の輸入価格に影響を及ぼす要因の一つである海上運賃(米国ガルフ〜日本間)については、中国の大豆・石炭・鉄鉱石に対する船腹需要の影響などにより上昇傾向で推移しており、21年11月はトン当たり70.1ドルとなった(図8)。
配合飼料価格については、シカゴ定期相場や海上運賃が値上がりする中、円高傾向で推移している為替相場が、主原料の値上げをどの程度相殺できるか、関係者の間で注目が集まっている。
図7 トウモロコシ、大豆ミールのシカゴ定期相場
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図8 海上運賃の推移(ガルフ〜日本)
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