需給動向 国内

◆牛乳・乳製品◆

10月の脱脂粉乳生産量、前年同月を大幅に上回る


◇絵でみる需給動向◇


 農林水産省「牛乳乳製品統計」による脱脂粉乳の生産量をみると、平成21年10月は、11,867トン(前年同月比13.1%増)とかなり大きく増加し、21年3月以降8カ月連続で前年を上回っており、21年度(4月〜10月)累計では、92,694トンと前年同期を11.1%上回っている(図5)。

 背景には、牛乳等向け処理量の減少(21年4〜10月累計で2,552千トン、前年同期比4.4%減)が挙げられる。また、チーズ及びクリーム等向けについても、同907千トン、同3.1%減とやや下回っている。ちなみに牛乳生産量は、同1,871千キロリットル、同10.8%減とかなりの程度の減少となっている。こうした状況から長期保存が可能な脱脂粉乳やバターに結果として加工されることとなり、3月以降の脱脂粉乳の生産量は増加傾向にあると考えられる。

 一方、低調な需要を反映し、今年度に入ってからも引き続き推定出回り量は減少傾向で推移し、10月は12,515トン(同2.7%減)となり、推定期末在庫量は前月を若干下回ったものの52,921トン(前年同月比91.9%増)と生産量の増加及び消費量の減少から依然高水準で推移している。

 こうした状況を受け、脱脂粉乳の大口需要者向販売価格は、6月の15,254円をピークに毎月下げ、10月は25キログラム当たり14,943円(前年同月比0.1%安)と2年5ヵ月ぶりに前年同月の価格を下回った。

図5 脱脂粉乳の生産量等の推移(対前年同月比)

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