需給動向 国内 |
財務省「貿易統計」によると、平成21年度の牛肉輸入量は、生鮮・冷蔵が210,365トン(前年度比2.7%増)、冷凍が264,571トン(同0.1%増)となり、合計で前年度を1.2%上回る475,426トンとなった。 部位別では、生鮮・冷蔵は、ばらが前年度をやや上回る54,200トン(同4.8%増)であるが、ロインは28,742トン(同0.9%減)となった。冷凍では、ばらが前年度を大幅に上回る98,967トン(同23.4%増)である一方で、ロインは7,470トン(同2.9%減)と前年度を下回った。長引く景気の低迷を反映し、ロイン系は、外食などの業務用需要の低迷から減少し、また、消費者の低価格志向から、比較的安価であるばら肉など低価格の部位が増加した。 主な国別では、豪州産が355,488トン(同2.8%減)と、22年1月、2月は産地における降雨によりと畜や出荷が遅れたことが影響し、やや下回ったが、米国産は73,823トン(同30.9%増)と量販店での販売定着により大幅な増加となった。この結果、総輸入量に占める割合は、豪州産が前年度から3.1ポイント減の74.8%となったのに対し、米国産が3.5ポイント増の15.5%となり、輸入が再開された18年度以降着実にシェアを伸ばしている(図1)。 一方、21年度の牛肉輸出量を見ると、生鮮・冷蔵で225.5トン(同16.6%増)、冷凍は450.9トン(同26.2%増)となり、合計で676.5トン(同22.8%増)と大幅に増加した。輸出量(生鮮・冷蔵と冷凍の合計)を国別に見ると、第1位のベトナムが433.0トン(同27.9%増)、次いで香港が119.1トン(同5.8%増)、米国が80.5トン(同6.4%減)となっており、上位3カ国で全体の9割を超える状況である。また、輸出が可能となって1年が経過したシンガポールは26.1トンと米国に次ぐ第4位の輸出先国となった。
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