需給動向 海外

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2009年における豚肉製品の域外輸出量は前年比7.2%減


◇絵でみる需給動向◇


日本、韓国、ウクライナ向けが2割程度減少する中、ロシア、中国向けは微減にとどまる

 欧州委員会が取りまとめた豚肉製品の域外輸出データによると、EU27における2009年の域外輸出量は前年比7.2%減の238万トンとなったものの、2007年の実績を上回る結果となった(表3)。主要輸出先では、日本、韓国およびウクライナが軒並み前年比2割減と大きく落ち込む中で、輸出シェア第1位と第2位のロシアと中国については微減にとどまる形となった。バラエティミート(内臓肉)が主体のロシア、中国とベリー(バラ)が主体の日本を同列に論じることは適切ではないが、2008年に急拡大したロシア、中国向けの市場は、経済危機の最中であったにもかかわらず、量的な需要が堅調であったことをうかがわせるものとなっている。

 しかしながら、輸出額ベースで見ると、例えばロシア向けは、2008年の1146百万ユーロ(約1433億円:1ユーロ=125円)から、2009年には1001百万ユーロ(約1251億円)と12.6%減少しており、輸出量は微減(1.1%減)であっても輸出額の減少割合は少なくなく、域内の豚肉輸出産業は厳しい状況にあったことがうかがえる。一方、日本向けの2009年の輸出額は、644百万ユーロ(約805億円)で前年比12.9%減と輸出量の減少割合(21.3%減)よりも少なくなっている。このことから、日本は、輸出量のシェアでは7.8%と第3位にとどまっているものの、輸出額では17.2%、第2位と引き続き重要な地位を占めていることが読み取れる。

表3 EU域外への豚肉製品輸出量の推移



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