需給動向 国内

◆牛 肉◆

飼養頭数は交雑種は減少するも、肉用種は増加


◇絵でみる需給動向◇


 農林水産省が7月に公表した「畜産統計」によると、肉用牛の飼養戸数は、飼養者の高齢化よる廃業により減少傾向にあり、22年2月1日現在では7万4,400戸(前年比3.8%減)と、前年より2900戸減少した。一方、肉用牛の飼養頭数は、交雑種の飼養頭数の減少により289万2千頭(同1.1%減)と5年ぶりの減少となった。

 品種別に見ると、肉用種は肉用牛増頭対策の推進などにより、192万4千頭(同1.9%増)と前年と比べ3万5千頭の増加となった。また、乳用種は、ホルスタイン種他が42万1千頭(同2.4%増)と5年ぶりに増加に転じた。これに対して交雑種は54万7千300頭(同12.1%減)とかなり大きく減少した(図1)。

 地域別に見ると、飼養戸数については、沖縄が3,100戸(同1.3%増)、北海道が3,020戸(同0.3%増)と増加し、そのほかの地域は軒並み減少した。減少が大きい地域は、中国で4,250戸(同7.6%減)、四国で1,110戸(同5.9%減)、九州3万2800戸(同4.9%減)などとなっている。

 飼養頭数では、北陸が2万4900頭(同2.9%増)、沖縄が8万5600頭(同1.1%増)となったほか、北海道も前年に引き続き増加し53万8600頭(同0.7%増)となった。一方、減少した地域は、関東・東山が前年比3.0%減の32万8千頭と最も大きく、次いで東海(14万5千頭(同2.6%減))、中国(13万7200頭(同2.4%減))となっている。なお、地域別の飼養頭数割合は九州が最も高く全国の約4割を占めている。

図1 肉用牛の飼養頭数と飼養戸数の推移
資料:農林水産省「畜産統計」

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