需給動向 国内

◆鶏 肉◆

減産が続く中、輸入は増加


◇絵でみる需給動向◇


 23年1月の鶏肉の生産量(機構推計)は2カ月連続で前年を下回り10万5千トン(前年同月比4.1%減)となる中、国産品の推定期末在庫(機構調べ)は2万5千トン(同9.1%減)と21年10月以来、16カ月連続で前年度を下回り、国産品の品薄感が続いている(図3)。

図3 鶏肉・鶏肉調製品輸入量,生産量及び在庫量の推移
資料:財務省「貿易統計」、農畜産業振興機構調べ、農林水産省「食鳥市況情報」

 財務省「貿易統計」が公表した1月の輸入量は3万7千トン(同26.8%増)と増加したにもかかわらず、輸入品の推定期末在庫は、低水準であった前年をさらに下回った。年度末の決算期を控え在庫を抱えたくない業者の思惑も感じられる。

 一方、鶏肉調製品の輸入については、外食などでの低価格な商品への需要が依然根強いことから、3万2千トン(同30.9%増)、年度累計(4−1月)で33万1千トン(前年同期比23.4%増)と高水準で推移している。

 このようなことから、国産鶏肉の卸売価格は生産量の品薄感などを反映して、1月のもも肉はキログラム当たり707円(前年同月比4.9%高)、むね肉は同279円(同33.1%高)と前年を上回る水準で推移している(図4)。

図4 鶏肉輸入品及び国産品(東京)の卸売価格の推移
資料:(社)日本食鳥協会調べ、農林水産省「食鳥市況情報」

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