調査情報部 平石 康久、木下 瞬
【要約】中国 ・鶏以外の家きんの消費も多い。南部で好まれる小型の黄色種とよばれる鶏も多く飼育されている。輸出向け鶏肉を生産地は山東省が多い。統計より相当多くの鶏が飼育されている可能性。ブロイラーには欧米系の品種を使用。 ・国内価格は上昇しているが、他の食肉に比較して安く、消費は伸びている。自由市場などへの鶏肉・鶏肉製品の形態の流通が拡大。家庭外消費は牛肉については7割近くある一方、鶏肉が5割弱、豚肉は5割強と推計。 ・鶏肉の輸入先国は米国からブラジルへ大幅にシフトしたが、輸入数量は伸び悩む可能性。調製品の輸出は8割以上が日本向けだが、EUへの輸入量が徐々に増加。価格が良い輸出向けを重視する社と、基準が厳しく生産コストの上昇を反映しにくい輸出向けより、好調な国内販売にシフトする社があり。 タイ ・大手インテグレーターによる処理能力の増強が続く。一方原料鶏の供給は疾病の関係もあり、現在伸び悩んでいることから、能力の過剰が見られる。 ・卸売価格は生産コストの上昇、需要の増大などに上昇。1人当たりの鶏肉消費量は2003年の鳥インフルエンザ発生後大幅に落ち込む一方、豚肉の消費が増加している。 ・鶏肉調製品はEUおよび日本向けの両方が好調。ただし、2011年に入り、国内価格の上昇を反映した輸出価格の上昇が顕著である。 日本への影響 ・原料鶏の生産方法や、飼料が生鶏の生産コストの7割程度を占めるコスト構造は鶏肉生産国間で大きくは変わらない。中国は養鶏コストの高さを、低廉な労賃を生かした加工コストの低さでカバー。 ・特に国産胸肉、輸入冷凍鶏肉、調製品間で競合。国産胸肉が輸入冷凍鶏肉や調製品の価格に影響を受けている可能性。 1.日本の肉用鶏生産の位置づけと、国内需給状況肉用鶏生産は日本の農業総産出額の3.7%を占める。 産地は北東北、南九州の県に多く、地域の経済にとって重要な産業となっている。 日本における供給シェアでみると、国産鶏肉が6割、輸入冷凍鶏肉が2割、輸入鶏肉調製品が2割という需給構造となっている。
2.世界の鶏肉の生産および輸出国鶏肉の生産は米国、中国、EU、ブラジルの4か国で6割を占めているが、ブラジルおよび米国の2か国で輸出量の2/3を占めている。一方タイは生産量は多くないが、生産量に占める輸出向け割合が高くなっており、輸出志向の強い国であることがわかる。 輸出にあたっては鳥インフルエンザの防疫の観点などから、鶏肉は調製品も含めて、輸入国の求める衛生基準をクリアする必要があり、輸出ができる国は限定的である。 このレポートのなかでは、日本との関係が特に深い、中国、タイ(および比較対象としてブラジル)の状況について取り上げることとする。
3.主要国による消費実態1人当たり年間消費量は米国が飛びぬけて多く、50キログラムを超える。ファストフードや鶏肉加工品での消費が多いことが原因である。アジア各国は20キログラムを下回る水準である。 一般的に日本ではもも肉が好まれる一方、欧米では胸肉が好まれる。このため、鶏肉の輸出国(ブラジル、タイ)は日本向けにもも肉、欧州向けには胸肉を輸出することが多い。特に国内市場が他の輸出国と比較して小さいタイにとっては、この部位別にすみ分けられた輸出先は重要である。 またブラジルは欧州への胸肉、日本へのもも肉輸出のほか、丸どりを中近東へ、内臓肉を南アフリカ(内臓肉を調理する習慣がある)へ輸出するなどして、利益の最大化を図っている。 タイについてもEUと日本のほか、鶏肉処理施設がハラル認証を取得し中近東への輸出を試みるなど、市場の開拓に取り組んでいる。
4.中国における鶏肉生産(1) 飼養・生産状況中国における家畜の飼養頭羽数、出荷頭羽数および畜産物生産量は表5のとおりである。家きん類の飼養羽数は1999年と比較して役牛が減少した牛の飼養頭数を除いて増加している。
畜産物生産量を2009年を1999年と比較すると、牛肉および豚肉は26%の増加に対し、家きん肉は43%の増加となっており、家きん肉の増加傾向が目立っている。家きん類の飼養羽数に占める鶏の割合は5〜6割程度といわれている。 ただし、今回の調査による業界の聞き取りでは、中国全体の出荷羽数はもっと多いという見方があり、最も控えめな見方でも150億羽、他に200億羽や400億羽であったことから、実際には相当増加している可能性もある。 聞き取りによると、鶏の中でAA種と呼ばれるブロイラー種は60-65%程度、残りは黄色種や廃鶏である長江以南の地域では先に述べたようなスープ用途に好まれる小型の伝統種(黄色種)の飼育が盛んである。
(2)ブロイラー生産・処理体制ブロイラーの生産は日本と同様にインテグレーターによって行われている。 聞き取りによると、中国全体のブロイラー品種はアーバーエーカー(AA)が5割、チャンキーが2割。アーバーエーカーの例では原種(GP)を輸入し、種鶏(PS)を中国内農場で生産したのち、素ひなを各インテグレーターに提供している。 生産農場は自社農場と契約農場による生産の両タイプがあるが、安全管理の強化に伴い、自社農場による生産が拡大基調にある。
(聞き取り事例A) このインテグレーターはPSは自社で生産。 養鶏場内は水、飼料、薬の投与などが自動化されており、米国製の設備を導入。1つの生産基地当たり鶏舎6棟(1棟150m×18m)で20万羽を飼育可能。ウィンドレス鶏舎で1回の出荷で1棟全部を出荷する(all in all out)。3〜4万羽を1人で管理をすることが可能。1つの生産基地で、従業員6名(鶏舎1棟に1名)と獣医1名の管理体制。毎日の仕事では死亡鶏の撤去程度。ただし出荷時の取鶏は人力で行っている。糞尿は専用の業者が引き取って処理。土地は政府から長期リース(20〜30年)である。
中国における家畜衛生上の問題(ブロイラー) ・飼養密度が高いため、疾病の発生に弱い ・物流は生体中心であり、たとえば違う省で飼養された鶏が、消費地でと畜されることも珍しくない。その移動 過程で糞便などにより、周りに疾病が広がる。 ・鶏は特に弱毒性のAIが問題であり、30日過ぎて生き残った鶏がキャリアとなってウィルスを広めてしまう懸念。 (3)鶏肉の価格と流通事情鶏肉の価格は上昇傾向にあり、2011年は2005年に比較して4割以上上昇しているが、牛肉などに比べると上昇幅も小さく、価格水準も相対的に低いため、国内需要は増加傾向にある。 もも肉は国産品、輸入品とも骨付きの消費が一般的である。
(インテグレーター事例B) 冷凍鶏肉製品の製造。部位ごとでは手羽が人気。出荷先は消費地の市場やスーパーである。冷凍鶏肉の販売の伸びとしてはファストフードチェーンが大きく、販売ルートとしては重要。 鶏の生産農場→自社処理工場→(自社加工品工場)→自社販売もしくは問屋、代理店による販売というルートで流通する。 問屋、代理店は自ら製品を受け取りに来るが、それ以外は自社配送。工場が立地する地域内は保冷車による運搬であるが、市外へは冷凍車によって運搬。調製品原料となる鶏肉はほぼ全量自社工場からの出荷である。鶏肉販売の利益は薄く、加工品やひなの販売の利益率が高い。 国内向けと輸出向けでは、原料鶏・鶏肉の生産・加工方法に違いはない。 (上海市自由市場の事例) 上海市の定める標準化(規格)に適合した市場。朝6:30−18:00開場。 生きている鶏の販売も行っているが、AIの発生以後、一般の売り場からはガラスの壁により隔離されている。購入後、と畜して脱毛を行う機械もある。一般の売り場の中に丸どりの形態で売っているところもあったが、生きている鶏の売買のほうが人気が高い。 上海市を含む11の省でトレーサビリティーが義務付けられている。レジを打つとその情報が即座にオンラインでDBに収集される仕組みとなっている。 一般の食肉のほか、ブランドをつけて食肉を販売することも盛んに行われている。ブランドごとのブースが市場内にあり、それぞれで冷蔵、冷凍、肉製品を販売している。ブランド品はノーブランドに比較して、安全性に対する信頼感などが高く2-3割高く販売されている。と畜はノーブランドが政府の許可を受けた共同のと畜場、ブランド品はそれぞれの会社の処理加工場で行われている。
(4)鶏肉消費量動向1人当たり食肉消費量のグラフを見ると、豚肉が大量に消費されているだけでなく、毎年の消費量も増加していることがわかる。鶏肉や牛肉は伸び率は大きいが、消費量としては豚肉に比較すると小さい。 都市部の購入数量は農村部の消費量の2倍以上で推移しているが、日本の消費量に比較すると少ない。
FAOの1人当たり食肉消費量から、中国統計資料データの都市および農村家庭の1人当たり消費量から割り出した消費量を除くと、家庭外(業務・加工向け)の消費量が推測できる。その計算によると、牛肉の7割弱、豚肉の5割強、家きん肉の5割弱が業務・加工向けであると推察される。
都市世帯の電子レンジの普及率が2000年の17.6%から2009年には57.2%になるなど調理済食品や加工食品の需要も増加している。 (5)冷凍鶏肉輸入および鶏肉調製品輸出2010年の鶏肉の輸入量は前年から大幅に減少したが、これは米国産鶏肉に対するアンチダンピング課税が大きな要因である。ブラジルやアルゼンチンからの輸入により、一定程度代替されている。例えばアルゼンチンは中国で好まれる手羽等部位(mid wings)を十分には供給できないなどにより、ブラジルからの輸入が大きく増加している。 2010年の輸出量は前年から大幅に増加している。調製品は8割以上が日本に輸出される。余剰部位となる胸肉について、EUへ輸出するタイとは異なり、国内市場への販売により消化している。ただし、2009年以降、英国やオランダへの輸出が増加している。 輸出される鶏肉調製品の半分以上は山東省からの出荷と推測されている。 聞き取りによれば、2009年から日本向け製品の原料となる鶏を生産する農場は、出荷1ロットあたり1万羽以上の規模を有する農場であることが義務付けられた。広東省や山東省などの先進地ではこれが2万羽以上である。
5.タイにおける鶏肉生産(1)飼養・生産状況タイのブロイラー農家戸数は1万戸程度とみられる。 主要産地はバンコク周辺の中部地域で飼養頭数の70.4%を占めている。 ブロイラー飼養羽数は2009年1月1日現在で1億7400万羽であったが、2009年の鶏肉生産量はタイ国内および輸出先国の景気減退による購買力の低下のため、2008年に比較して減少している。2010年の生産量は好調な海外の需要があったことから、123万トン程度であったと推定されている。
(2)ブロイラー生産・処理体制タイの鶏肉生産はインテグレーターにより行われている。ブロイラーの処理能力は2009年の時点で年間12億羽、150万トン近くあったとみられていたが、実際の処理羽数はその77%にとどまった。 2010年以降は日系企業との合弁などにより、さらなる処理能力の拡大が図られている。大手インテグレーターとしてはCP(チャルーン・ポカパン)社、ベタグロ社、サハ・ファーム社、カーギルミート社、GFPT社が挙げられる。この5社で処理能力の7割を占めている。 全体には処理能力の余裕はあっても、個別企業に見ると必ずしも余裕のない企業も散見されることから、今後とも処理能力は増強が行われていく可能性がある。一方このことは原料となる生鶏に対する需要を増大させることになるが、2011年については疾病などの影響もあり必ずしも生鶏の供給がうまくいっていないという話も聞かれる。 鶏肉加工ラインにおいては、人手によって行われる作業も多いとされる。
インテグレーターは生鶏の供給について自社農場と契約農場の両方から調達している。その割合は企業によって違うが、聞き取りでは自社5-6割、契約4-5割という事例と、自社3割、契約7割という事例が聞かれた。 生体重量は国内向けは1.8〜2.2キログラム、輸出向けは2.2〜2.4キログラムである。出荷日齢は38日〜42日。 原々種(GGP)は輸入しているが、原種(GP)および種鶏(PS)は国内で生産。国内向品種はアーバーエーカーやチャンキーが多く、輸出向けはコブが多いという話が聞かれた。 (3)鶏肉の価格と流通事情卸売価格および小売価格とも年々上昇している。 卸売価格をみると2006年から2010年の間に45%上昇している。夏の高温などの気候変動、燃料や光熱費、疾病対策、賃金上昇による生産コストの増加、需要の増大が背景にあるとみられている。 国内市場向け流通ルートは、生産→処理場→卸売市場→卸売業者→販売業者(スーパーマーケット)→消費者であるが、この間、生産者と卸売業者に間において、事前に供給羽数の契約がなされていることは少なく、生産者側が需要を予測して、生産計画を立て、出荷を行っているということであった。
また、と場からスーパーマーケットのような大手販売業者が持つ食肉センターへ直接出荷されることもある。 (4)鶏肉消費動向FAOの統計によればタイでは従来鶏肉が多く食されており、1990年代に入ってからは1人当たり年間14キログラム程度(骨付き)消費されていた。しかし、2004年の鳥インフルエンザの発生後、鶏肉を敬遠する動きが広がり、その後以前の水準に回復するには至っていない。 一方、豚肉の消費が2000年代に入ってから増加しており、2006年以降は鶏肉を上回っている。明確な理由は不明であるが、鶏肉の需要が豚肉にシフトし、大手パッカーも豚肉生産に力を入れたことが背景にあるものとみられる。 牛肉類(水牛肉含む)の消費は1990年代からいったん下落傾向が続き、2000年に入ってからわずかに増加している。これは1990年代に水牛のとう汰が進んだことにより一時的に牛肉類の消費が伸びたことが原因と考えられる。 聞き取りによると、市場に流通する鶏肉はと畜直後の生鮮の肉が多い。鶏肉を利用する料理としては、ガイヤングと呼ばれるもも肉を使った焼き鳥、チキンライスやチキンヌードルといったものが代表的である。今後、外資系ファストフードなどの市場規模拡大により、フライドチキンのような製品が増えると、消費が増加する余地があると考えられている。
(5)鶏肉調製品の輸出輸出先国は、日本およびEUが太宗を占める。日本にはもも肉、EUには胸肉の調製品が主体である。ただし、日本向けに胸肉を多く利用したチキンナゲットや、EU向けにもも肉を利用した焼き鳥なども輸出されている。 2010年は前年に比べ輸出量が12.7%増加し、2011年1〜5月までの累計をみても前年に比べて増加傾向となっている。価格は比較的安定して推移していることから、海外の引き合いが強いものとみられる。
6.日本市場における競合について日本の鶏肉需要は、主に国産もも肉、国産胸肉、輸入冷凍鶏肉、鶏肉調製品によってまかなわれている。国産もも肉については、新鮮さを訴求できる冷蔵形態での流通が可能であり、直接消費用のテーブルミートをはじめ、一定の差別化された市場をもっている。 しかし、業務需要および加工向けに仕向けられることが多い国産胸肉、輸入冷凍鶏肉、調製品は、最終製品が類似している上、差別化できるだけの品質格差をつけることが容易でないことから、競合関係がある。 それぞれの価格を見ても、国産もも肉についてはキログラム当たりおおむね600円〜700円の間で、一定水準以上の価格が維持されているが、国産むね肉、輸入冷凍鶏肉、鶏肉から加熱調製品へ調理するための加工コストを割り引いた調製品価格はパラレルな値動きとなっていることから、これらが市場で競合していることは明らかである。 さらに輸入冷凍鶏肉、輸入調製品とも3〜6ヶ月前に取引条件が決定されるといわれており、この結果が国産胸肉の相場に影響を与えている可能性も指摘できる。 また、2010年度(平成22年度)は国産胸肉、冷凍鶏肉価格が前年から上昇する一方、調製品の価格は下落していることから、調製品へのシフトにつながったものとみられる。
7.生産コストと流通段階別価格日本にとっての主要な鶏肉・鶏肉調製品の輸入先国である中国、タイ、ブラジルについて生産コストと流通段階別価格の比較を2009年のデータを利用して行った。 1羽当たりの生体重量は日本が2.8キログラムに比較して、3ヶ国は2キログラム台前半で若干小型の鶏が生産されている。これは伝統的に小振りの鶏が流通していたことに加え、早期に出荷させることによって、事故率を低下させることにも役立っているのではないかと推察される。 ブロイラー飼養農場の2009年の生産費を見ると、円ベースではブラジルが安く、次いでタイ、中国の順番となり、意外にも中国の生産コストが高くなっている。これは国際価格より値段の高い国産とうもろこしを利用していることが、コストアップ要因となっているためである。 鶏肉工場出荷価格/現地卸売価格においては、中国とタイは同程度となる一方、ブラジルの卸売価格は低い水準におさえられている。これは、出荷時に養鶏場に対してインテグレーターから奨励金が支払われることによって、安値の出荷が可能となっているためである。(「ブラジル鶏肉産業の現状と今後の見通しについて」畜産の情報2010年3月号参照) 輸出国のFOB価格(中国やタイは鶏肉調製品、ブラジルは冷凍鶏肉)になると、タイは中国の価格より1割ほど上回る価格となる。これは調製品の加工工場における労働コスト(人件費)が、中国より高いためと推察される。中国では人手のかかる焼き鳥などの串ものがタイより多く含まれているため、実際の労働コストの差はさらに大きいものと推察される。 調製品については、CIF価格がFOB価格と比較してわずかな差にとどまっており製品価格に対する海上輸送コストの割合が低いことがわかる。 タイのCIF価格が中国産より上回っていることは、産地のブランドによる一種のプレミアムとも考えられるが、今後は労働コストの上昇ペースの差や、為替レートの変動により、両国の競争力は影響を受けることになる。特に近年の中国の人件費が急激なペースで上昇していることは、注視する必要がある。ただし、近年の中国産食品に対する抵抗感が薄れていることは、プレミアムに影響を与えるものと思われる。 ブラジルについては、鶏肉を調製品に加工するコストがかからないため、CIF価格に占める農場の生産コストの割合は高い。また工場から日本まで2か月程度かかるように、生産地と消費地が離れていることから、FOB価格とCIF価格の差は開いており、海上運賃コストの影響は中国やタイと比べて大きくなっている。この結果、鶏肉(特に生鶏)生産コストおよび海上運賃コストの変動に影響を受けやすい構造になっている。 なお、生産コストおよび流通段階別価格の比較にあたっては、為替レートによる大きな影響を受けることから、為替レートの変動についても念頭に置いてデータを利用する必要がある。2006年を100としたときの為替レートの水準でみると、2007年〜2008年は円安(現地製品価格上昇)であったが、2009年〜2010年は円高に変化している。また、2009年はレアルやバーツが中国元に比べより円高基調で推移したが、2010年は前年に比べレアルが若干円安になった一方、バーツは横ばい、元は円高となった。
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