需給動向 海外 |
米国農務省、2011/12年度の世界のトウモロコシ期末在庫を下方修正
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米国農務省世界農業観測ボード(USDA/WAOB)は11月9日、2011/12穀物年度(2011年9月〜2012年8月。以下、「年度」)の米国および世界の主要農作物の月次需給見通し(11月時点)を公表した。これによると、世界のトウモロコシ生産量は110万トンの下方修正、期末在庫も162万トンを下方修正された。一方、大豆の生産量は31万トンの上方修正で、期末在庫も55万トンを上方修正された。 トウモロコシは生産量を下方修正し、期末在庫も下方修正世界のトウモロコシの供給量は、国によって生産量の増減の変動幅が大きかったものの、全体では微減となった。増産した主要国は中国の250万トン増、次いでEUの186万トン増となっている。一方、減産した主要国は天候不順により最大の減産を見込んでいるメキシコの350万トン減、次いで米国の312万トン減となった。世界全体の生産量は110万トンの下方修正となった。
輸入については、中国、メキシコ、韓国が増加し全体では152万トンの上方修正となった。輸出については、アルゼンチンとEUが増加し99万トンの上方修正となった。 消費量については、飼料等向けに中国、EU、韓国が増加した一方、米国、メキシコが減少し全体では98万トンの下方修正となった。 これらの結果、世界のトウモロコシの期末在庫は162万トンの下方修正となり前年度を5.8%下回る1億2157万トンと予測された。これにより世界の期末在庫率は先月の14.2%から0.2ポイント下げて14.0%に下方修正した。
大豆は生産量を上方修正し、期末在庫も上方修正世界の大豆の生産量は、ブラジル、パラグアイ、メキシコで増産したことから全体では前月を約25%上回る2億5891万トンと予測された。特にブラジルは、恵まれた天候から単収を上方修正して150万トンの増産を見込んでいる。一方、アルゼンチンでは大豆からトウモロコシへの転作が進み100万トン減の5200万トンと予測された。 輸出については、ブラジルおよびパラグアイで増加する一方で、米国およびアルゼンチンで減少となり、全体では76万トンの下方修正となった。輸入については、日本およびロシアの減少により35万トンの下方修正となった。搾油向けはアルゼンチンで大きく下方修正した。 期末在庫は、アルゼンチンと日本で減少したが、米国と中国で増加し、全体では55万トン上方修正した。この結果、期末在庫率は先月の24.1%から27.6%に上方修正した。 |
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