需給動向 海外 |
国内ブロイラー卸売価格が下落 |
2010年6月以降の卸売価格は、低下傾向で推移生産量については、高温・干ばつによる影響のため1月〜4月までは7千万羽前半の水準にとどまっていたが、降雨があった5月以降増加に転じ、7月に8000万羽を超えた後、8月には9020万羽(前年比2.9%増)、9月には7650万羽(同3.5%増)、10月には8420万羽(同10.8%増)と前年を上回る生産が続いている。
この結果、タイ国内のブロイラー卸売価格(生体)は2010年5月の1キログラム当たり46.7バーツをピークに、8月は36.6バーツ(前年比5.1%安)、9月は37.2バーツ(同9.4%安)、10月は34.7バーツ(同14.7%安)と下落傾向で推移した。
生産量の増加に加え、10月に行われた肉食を控えるベジタリアン祭り(キンジェー)による消費減や、タイバーツ高を嫌って輸出企業が輸出の長期契約を結ぶことを控える動きが重なり、国内市場の鶏肉の出回り量に過剰感がでている。 国内需要については安定しているが、鶏肉生産が年内まで増加基調で続くため、卸売価格は低い水準で推移するものとみられる。 2010年1〜11月の鶏肉調製品の輸出量は増加しているが、価格は前年に比べ低迷2010年1月〜11月における鶏肉調製品の輸出量は36万3千トンと、前年同期に比べ12.8%の増加となった。このうち日本向けは15万9千トンで、同12.9%の増加である。 月別にみると、4月を除き前年を上回って推移し、特に6月以降はほとんどの月で前年比10%以上の増となるなど、増加が顕著となっている。 日本向け輸出量は1〜2月を除き、前年を上回って推移している。中でも5月〜7月まで前年比20%程度の増加であったが、8月以降若干伸び率は鈍化している。 主要な輸出先国は日本、英国、オランダである。1〜11月の累計数量でみた各国のシェアはそれぞれ43.9%、33.1%、8.0%と3カ国で8割以上のシェアを占めており、この比率はほとんど変化がない。その他、シンガポール、韓国への輸出が前年に比較して増加している。 一方、輸出価格については、1月〜11月までの平均で1トン当たり126,499バーツであり、前年同期比で5.8%安、日本向けを見ても135,009バーツで同9.3%安と前年に比較すると安値傾向となっている。ただし、これは輸出価格が上昇した2009年との比較であり、2005年から2007年の価格に比較すると、堅調に推移している。 ただし、8月以降輸出価格は下落している。
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