話題

新年のごあいさつ

独立行政法人 農畜産業振興機構 理事長 木下寛之


 明けましておめでとうございます。

 旧年中の皆様方のご協力に感謝申し上げますとともに、本年も引き続きよろしくお願い申し上げます。

 昨年は、独立行政法人を含めた行政全般の効率化等を図るため、事業仕分けの手法を用いて事務・事業の徹底的な見直しが行われ、当機構についても、畜産関係資金の在り方等について必要な措置を講ずることが求められました。

 当機構では、この見直しの方向を受け、業務内容の見直しを行い、平成23年度からは生産者の経営安定対策を中心とし、需給対策及び緊急・補完対策を実施することとなったところであります。特に、経営安定対策については、養豚経営安定対策と肉用牛肥育経営安定対策について、22年度から全国一律のシンプルな仕組みに見直しを行ったところです。養豚経営安定対策は、22年度からのモデル実施を経て23年度から生産者に対する直接交付が実施されることとなっており、肉用牛肥育経営安定対策は、23年度から生産者に対する直接交付も実施されることとなっています。

 また、需給対策については、需給調整の前提となる需給予測等について、品目ごとの実態等を踏まえつつ検討を進めているところであります。

 これらの新たな業務を効率的に執行する体制を整備するため、23年度から畜産関係の組織を再編することとしています。

 昨年4月には、10年ぶりとなる口蹄疫の発生が確認されました。機構では口蹄疫発生農家等に対する経営再開対策や家畜の出荷遅延対策などを迅速かつ機動的に実施するとともに、疾病終息後には口蹄疫畜産再生基金を設置し、23年度も引き続き疾病の影響を受けた地域の畜産経営の再建のための取組を積極的に支援することとしております。

 また、昨年11月に発生した鳥インフルエンザについても、迅速な情報提供とともに所要の対策を講じているところであります。

 世界に目を転じると、BRICs(ブラジル、ロシア、インド、中国)をはじめとする新興諸国が経済面での存在感を増しつつある中で、我が国は、昨年10月にインド、11月にペルーと相次いで経済連携協定(EPA)交渉に合意するなど二国間での枠組み形成が進展しました。さらに、環太平洋経済連携協定(TPP)についても情報収集を進めながら対応して行くこととされております。

 20年に史上最高値をつけた穀物、大豆等の国際価格は、ロシアにおける干ばつによる不作、米国産とうもろこし等の予想収量の下方修正などにより、昨年半ばから再び騰勢に転じています。

 一方、国内に目を向けてみますと、穀物価格の上昇により、配合飼料価格の値上がりが懸念される中で、景気の停滞による畜産物消費の低迷や消費者の低価格志向により、特に牛肉の高級品を中心として価格の低落を招いております。

 情報収集提供業務につきましては、本年3月末をもって海外駐在員事務所を閉鎖することとなりましたが、本部に国際情報を担当する専門の部署を設け、引き続きタイムリーな海外情報の収集に努めてまいります。これにより、牛乳・乳製品や食肉の需給、配合飼料価格などに影響を及ぼす主要国の畜産物、穀物などの生産・流通状況などについて情報提供を行い、畜産業および関連産業の発展に努める所存です。

 畜産を取り巻く情勢が激変する中にあって、当機構といたしましては、業務の一層の効率化、透明性の確保に努め、農畜産業及び関連産業の健全な発展と国民消費生活の安定に資するよう、国民の視点に立った業務運営に取り組んでまいります。

 本年が、皆様にとって希望に満ちた明るい年でありますことをご祈念申し上げ、新年のごあいさつといたします。

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