需給動向 国内 |
農林水産省の「平成22年鶏卵流通統計調査結果の概要」によると、平成22年の鶏卵生産量は前年比0.3%増の251万5,323トンと、わずかながらではあるが3年ぶりに増加に転じた。 また、都道府県別に見ると、第1位は3年連続で茨城県となり、上位10県で、全体の5割を生産している構造は変わっていないものの、上位10県の内訳を見ると、順位が入れ替わっており、鳥インフルエンザの発生による影響がうかがえる(表1)。
また、鶏卵の入荷量は、東京都、大阪府、福岡県の順で多く、消費地の大都市を抱えるこれら3都府県で全入荷量の4分の1(25.5%)を占める。 鶏卵については、東日本大震災の影響による道路網の寸断や燃料不足等により、東京では入荷量が大きく減少し、価格の上昇が一時マスコミで大きく報道されたところである。こうした中、今後の鶏卵生産量の動向を判断できる調査結果が公表された。社団法人日本種鶏孵卵協会が、東日本大震災後に全国の種鶏場等28社を対象に調査した結果をとりまとめた「平成23年度 臨時レイヤー種鶏導入および素ひな計画生産の概要」によると、23年の採卵用素ひなの出荷羽数は9659万羽(前年比▲10.2%)で、採卵鶏のえ付け羽数の需要を前年並みと置いた場合の羽数1億94万羽と比べると約435万羽不足するというものである。 このことから、計画どおりとなれば23年の鶏卵生産量は前年を下回ると見込まれる。 |
元のページに戻る