需給動向 国内 |
22年度の豚肉需給、生産量はやや減、卸売価格はかなり上昇 |
平成22年度の豚肉需給は、生産量が前年度比3.2%減の89万3千トン、輸入量が同11.0%増の76万8千トン、推定出回り量が同1.4%増の165万9千トンとなった(図3)。
生産量は、年度初めの宮崎県下の口蹄疫の発生、夏場の猛暑による増体や受胎率の悪化により、5月以降前年同月を下回り、3月の東日本大震災等の発生は減少幅をさらに拡大させた。 一方、輸入量は、前年度の減少の反動もあって年度を通して前年度をかなり大きく上回った。特に、最大輸入国の米国は、前年度比12.3%増の30万9千トンとかなり大きく増加した(先月号に詳細を記述)。 また、22年度末の推定在庫量は、輸入品が14万8千トンと前年度比4.8%積み増した一方、国産品は前年度が比較的高水準だったこともあって同15.5%下回る2万5千トンとなり、合計では同1.2%上回る17万4千トンとなった。 この結果、推定出回り量は、国産品が生産量の減少から前年度を2.5%下回る一方、輸入品が前年度を6.3%上回ったことから、全体では前年度を1.4%上回った。また、全体に占める国産品の割合は54.1%と前年度比2.1ポイントの低下となった。 こうした需給動向の中、豚枝肉省令規格の卸売価格(東京・大阪市場の加重平均)は、年度を通して前年同月を上回り、年度全体では前年度に比べ10.0%上昇の474円/kgと、安定上位価格(545円/kg)と安定基準価格(400円/kg)のほぼ中間となる価格となった(図4)。
|
元のページに戻る