需給動向 海外

◆米 国◆

フィードロット飼養頭数は増加基調、飼料価格の高騰により肥育牛価格が高騰


◇絵でみる需給動向◇


干ばつの影響を受け、フィードロット飼養頭数は前年を上回る

 米国農務省全国農業統計局(USDA/NASS)によると、全米における2011年3月のフィードロット(収容能力1,000頭以上規模)への導入頭数は、前年同月比3.3%増となる192万頭となった。これは、南部で依然干ばつが続いていることから、通常春から夏にかけて育成牛の放牧を行うところ、放牧せずにフィードロットへ導入していることが背景にある。また3月の出荷頭数は、前年同月比4.5%増の199万頭となった結果、4月のフィードロット飼養頭数は、同4.7%増の1,128万頭となった。

図1 全米におけるフィードロット飼育頭数の推移
資料:USDA/NASS 「Cattle on Feed」
注:フィードロットは収容能力1,000頭以上規模、各月1日時点の飼養頭数

枝肉重量は前年を上回る水準で推移

 USDA/NASSによると、3月はと畜頭数が、前年同月比1.6%増の296万頭となったことに加え、1頭当たりの枝肉重量が、同0.9%増の350キログラムとなったことから、牛肉生産量は同2.5%増の103万トンと前年より増加した。全米におけるフィードロットへの導入頭数は2010年8月以降ほぼ前年同月を上回っており、今後も出荷頭数の増加が見込まれることから、今後の牛肉生産量は増加することが見込まれる。特に、3月中に、肥育素牛が育成業者により十分に育成されたことにより、結果として、一頭当たりの重量が800ポンドを超える肥育素牛が前年同月比21.6%増となる59万頭導入されたことから、それらが出荷される8月後半から牛肉生産量が増加する可能性がある。

図2 1頭当たりの枝肉重量の推移
資料:USDA「Livestock, Dairy and Poultry Outlook 」

穀物飼料価格の上昇により肥育牛価格が高騰

 肥育素牛価格は、肥育素牛の供給状況が2010年よりは改善されたもののまだ不足しているため、高騰が続いており、4月には、前年同月比17.6%高の100ポンド当たり146.0ドル(キログラム当たり約267円:1ドル=83円)となっている。また、肥育牛価格についても、4月にはトウモロコシ先物のシカゴ相場はブッシェル当たり770セント(約639円)を超えるなど、穀物飼料価格の高騰により、肥育コストが増大し、4月は前年を21.5%上回る100ポンド当たり121.0ドル(キログラム当たり約221円)となった。

 ただし、2011年はこれまでのところ、穀物飼料価格が高騰しているものの、肥育生産者にとっては利益が出ている状況にあり、同省経済調査局(USDA/ERS)によると、3月の平均マージンは一頭当たり100ドルを超えている。

図3 牛肉小売価格、肥育牛、肥育素牛価格の推移
資料:USDA「Livestock ,Dairy and Poultry Outlook」
注1:牛肉小売価格は、チョイス級、600〜900ポンドのカットアウトバリュー。
  2:肥育素牛価格はミディアム、600〜699ポンド、オクラホマシティ市場。
  3:肥育牛価格はチョイス級、1100〜1300ポンド、ネブラスカ。

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