需給動向 国内 |
22年度の鶏肉・調製品輸入量、ともに前年度上回る |
財務省「貿易統計」によると、23年3月の鶏肉輸入量は32千トン(前年同月比6.5%増)と14カ月連続で前年同月を上回る30千トン台の輸入量になった。22年度合計では、行楽シーズンや年末など需要期の大幅な増加などにより、前年度を25.7%上回る431千トンとなった。国別ではブラジルが389千トン(同23.4%増)、10年度以降、減少傾向にあった米国は35千トン(同56.3%増)と6年ぶりに30千トン台となり、いずれも大幅に増加した。 また、鶏肉調製品についても、3月は30千トン(同39.7%増)と、14カ月連続で前年同月を上回り、年度合計では387千トン(同23.6%増)と過去最高水準並みの輸入量となった。国内における外食・中食において安価な鶏肉調製品への需要が旺盛であり、中国・タイを中心に順調に輸入量が増加した。特に中国産は、年度合計で187千トン(同33.5%増)と大幅に増加した。 一方、3月末の推定期末在庫量(機構調べ)については、輸入品が80千トン(同3.5%減)、国産品が27千トン(同1.5%減)、合計では106千トン(同3.0%減)となり、過去最高となった20年11月の180千トンのおよそ6割まで減少した(図4)。
鶏肉輸入については、大半を占めるブラジルのオファー価格が上昇、タイからの調製品についても同様に上昇している中、国内の生産量は震災などの影響で品薄感があり、今後の輸入動向に注目したい。 |
元のページに戻る